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愛することが罪ならば。04 ページ14




「わぁ………」


感嘆とともに零されたため息の余韻に混じる喜びの色に、俺も無意識に笑みが浮かんだ。
遠く、遠く。今正に沈みかけている太陽は、己を激しく燃やしながら、
まるで周りをも巻き込むかのように堂々とそこに立つ。
それに引きづられそうになるほど辺り一帯を赤く染め上げながら息を呑むほど激しく綺麗な光景を、俺は静かに見つめていた。

彼女の綺麗な髪を包み込む、赤。キラキラと光沢を放つ髪が纏わりつく横顔。
その横顔を見ると湧き上がる感情は、いつだって心を優しく抱きしめる。


「黒木くんは、」


静かに見上げたその顔は、俺を優しい眼差しで受け止めあとにふっと穏やかに笑う。
そのなんとも言えない優しさを滲ませた笑みを見つめながら、
俺は風に揺れる茶色の髪の毛を目で追った。


「あの男の人のこと…どう思う?」


あの男の人が誰のことを指すのかを理解するよりも先に、静かに。
けれども確かな音を立てた心臓をどこか遠くに感じていた。答えを見つけるより先に、閉じた口。
彼女の眼差しは、俺に答えを求めていなかった。


「私はあの人のこと嫌い。」


凛とした声が、辺りに静かに響いた。
はっきりとした意思が、矢になって心に突き刺さる。いつもだったらマイナスなことは
はっきりと言葉にしないのに。身動きが取れなくなるくらいの力強さを伴ったそれは、
俺の思考を鮮明にしていく。


「あの映画の結末も……嫌い。」


燃えるように赤い夕陽を見つめる横顔は、一体何を思っているんだろう。


「もし私があの女の人だったら、」


この夕陽をどこかで見た気がして、ふと気づく。似ているのだ。とても。


「絶対に、離して欲しくないって思うのに。」


あの映画のラストシーンの、夕陽に。


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Kobato*(プロフ) - 凛奈さん» 本当にこっちが感謝です(笑)更新したときには、是非読んでみてください* (2017年7月9日 16時) (レス) id: 1a71bdddc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kobato*(プロフ) - 凛奈さん» いやいやいや…!凛奈さんのコメントにどれだけ書く気を貰っているか…!正直に言うと、新しい作品を作ったときや更新したときに凛奈さんがコメントしてくれないかなぁ〜って思うことよくあります(笑)毎回毎回素敵な感想も頂いて…! (2017年7月9日 16時) (レス) id: 1a71bdddc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kobato*(プロフ) - ?0704さん» 今、またなんとなく書きたいものが浮かんでいるので更新したときは是非読んでみてくださいね! (2017年7月9日 16時) (レス) id: 1a71bdddc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kobato*(プロフ) - ?0704さん» ありがとうございます!この話は私が書く話の中でもすごく深いものといいますか…とりあえず上手く表現したいことが伝わるか不安だったんですが、そういってもらえて本当に嬉しいです!黒木は本当に泣けますよね(´;ω;`) (2017年7月9日 16時) (レス) id: 1a71bdddc1 (このIDを非表示/違反報告)
Kobato*(プロフ) - まみさん» 更新履歴まで見ててくださったんですね…(涙)更新遅くてごめんなさいOrz、こちらこそまた時間がありましたら読んでやって下さいね* (2017年7月9日 16時) (レス) id: 1a71bdddc1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kobato* | 作成日時:2017年6月11日 19時

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