21 ページ21
目黒side
月曜の朝、アラームの音で目を覚ます。
今まではすぐに起こせた体も、今日はなんとなく重い。
こんなに憂鬱な朝は初めてだ。
...金曜日の夜。
バイト終わりにLINEを開き、いつも通りAにメッセージを送った。
いつもは早い返事もその日はなかなか返ってこない。
不安になって大量にメッセージを送る。
...やっぱり遅すぎる。
夜になっても既読がつかないことに不安を感じ、部屋を飛び出してAの家に向かった。
向かう途中に通知音がなる。
Aごめん、充電切れてた。
A家にいるから大丈夫だよ
目｢....はぁ、よかった。｣
安心から思わずため息をつく。
...でもAの家の近くまできちゃったし。
そうだ、急に行って驚かせてやろう。
なんてAが驚く姿を想像して足を進める。
...これが全ての間違いだった。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
インターホンを鳴らすが返答はない。
お風呂とかかな？なんて思いながら
誕生日にわがままを言って貰った合鍵を取り出す。
部屋の前に立ち鍵を差し込む。
ｶﾞﾁｬ
目｢A〜、入るよ〜...｣
｢....あれ？｣
部屋に入るが電気がついていない。
目｢...A〜？｣
呼びかけるが返事が返ってくる様子もない。
...家にいるっていったよな？
そう思ってもう一度LINEを開いて確認するが
確かにそう書いてある。
目｢...コンビニかな？｣
ちょっと外出しているだけだ。
そう思ってソファに座り、Aの帰りを待つ。
それから1時間ほど経つ。
...遅すぎんだろ。
心配になってメッセージを送ろうとするが、驚かせる目的を思い出してスマホをしまう。
...何時間経っただろうか。
もうすぐ日付が変わる。
何となく嫌な予感がした。
今日は翔太くんと遊びに行ったA。
...あー、そういうこと？
怒りなのか悲しみなのか分からない感情が押し寄せる。
もはや連絡する気なんて起きなかった。
結局一睡もできないまま朝を迎えた。
外から聞こえる鳥の声が鬱陶しく感じる。
....なんで帰ってこねえんだよ。
明るい部屋が自分に合わないような気がして電気を消した。
ｶﾞﾁｬ
それからしばらく経って聞こえたドアの音。
｢...ただいま〜｣
帰ってきた。
リビングのドアが開いてAが見える。
｢おかえり｣
そういえば｢なんで居るの？｣と言わんばかりに
大きく見開かれた目でこっちを見る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 825人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なあや。
| 作成日時：2020年5月24日 2時
