[Elext City] Ⅱ (ページ32)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:99,144 hit

＊ページ32

Hika《ふっか！ko-ji!》
ko-ji!《おかえりなさい！…あれ？ラウは？》
Hika《わからない、突然消えて…》
ko-ji!《消え…！？あれ、ログアウトになってる！》
Fuka《どういう事？勝手に強制ログアウトでもされた？》
Hika《何か、悪い事をしてしまっただろうか》
ko-ji!《わ、わからへん…ちょっと1回戻って見てきます、ラウの事！》
Fuka《ごめんね、頼んだよ！》

ログアウトしたのであろうその場から姿を消したko-ji!を見送った後、HikaはゆっくりとFukaの方を見る。
Hika《っ！？》
Fuka《ひかる？》
先程僅かに感じたノイズと濁ったような視界に見舞われ、Hikaはまたこめかみを押さえた。

Hika《……今のままでいいか、というのは…何なんでしょうか》
Fuka《ひかる？どうしたの急に》
Hika《俺は、何か忘れているんでしょうか…》
Fuka《…ねぇどうしちゃったの、急に敬語なんて使って》
Hika《……え、あれ、俺今…》
Fuka《もう、動揺しすぎだよ。ひかるの所為なんかじゃないから》

Fukaは困った様に笑うと、宥めるようにその少し高いHikaの頭に手を伸ばしてゆっくりと撫でてやる。
Hika《…無事だったらいいんだが》
Fuka《そうだねぇ。…また誰かがいなくなるのは、きっとHOKUTOが耐えられないだろうから》
Hika《@be.も耐えられないだろう》
Fuka《…そうかもね》

いくらそんな危惧を積み重ねたとて、NPCの自分たちにはどうにも出来ない。
先程のノイズと視界不良は自分が動揺しすぎた結論だと割り切って、Hikaは再び警備の業務へと戻った。