メンズルール(倉安BL) 前編

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「…あれ」

村上先生の研究室で一緒に課題やってたはずの章 大は
いつの間にか突っ伏して寝ていた。

「だいぶ前から寝てたでそいつ」
「まじかぁ…気づかへんかった」
「疲れてんのかもな、お前何も知らんのか？」

村上先生の問いに曖昧な笑みで返す。

疲れてんのは、たぶん俺のせい。
最近、不安なのか章 大から誘われることが増えた。

俺も誘われればその気になってまうからついつい応じてしまって。

何も言わへんから気付かへんかったけど
無理させてもうてんのかな…。

しかし寝顔は随分と穏やか。
そっと髪を撫でれば「んん」と小さく唸る。
思わず頬が緩んだ。

村上先生は特に俺がこんなんしてても何も言わへん。
勘づいてるのか、逆に鈍感なんか…

「あ、お前そしたらこいつ起こさんようにコーヒーでも買うてきてくれるか」
「ヤスの？」
「俺の。豆切らしてもうてん」
「パシリやん‪w
ええけどその代わり単位絶対取らしてよ？」
「高いなぁ‪w」

仕方なくそっとドアを開けてコーヒーを買ってくる。
戻ると章 大はもう起きていた。

コーヒー買ってない言うたら「去年のジュースでプラマイゼロ」とか訳分からんこと言うし。やっぱ疲れてんねんて。

飲み物買うと言い出したから思わず腕を引いた。
あかんあかんそんなん倒れるってもう。

でも外の空気吸いたいと言うから、着いてくことにした。
気持ちは分からんでもないけど、さすがに一人にはさせられへん。

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