肆拾壱話 ページ26
ーA視点ー
??「何用だ?」
あの男性が入って来て、私に問いかけた。
『あの…助けて、くださり…ありがとうございました…』
??「…礼はいらん。当然の事をしたまでだ。」
男性は一息ついて言った。
??「用はそれだけじゃないだろう。」
『…!……………………あの時、私が言ったこと…』
??「…ああ、覚えている。俺についてくるなら、その道は険しいぞ。それでもいいのか。」
『…っ構いません…!私は強くなりたい…それが間違った事だとしても…何もしずに死ぬくらいなら………私は…私は…!』
??「…」
『力をつけ、
彼は何も言わず、私が言った事を最後まで聞いてくれた。
??「…お前の気持ちは十分に分かった。俺についてくるなら一つ、守らなければいけないものがある。」
男性は私を見据え告げた。
??「逃げない事だ。例え辛い未来が待っていても、耐えろ。立ち止まるな。前に進め。そうしなければ強くはなれない…守れるか?」
『…はいっ!』
??「なら、お前はまず回復する事に専念しろ。回復したら、
彼はそう言い、私の頭を撫でてくれた。
久しぶりに撫でられる感覚はとても心地よかった。
18人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:靉 | 作成日時:2020年10月25日 10時