卅陸 ページ36
二、三コールして相手は直ぐに応答した
――――『何方ですか?』
刺々しい、突き放すような声だ
中島「僕だ」
樋口『人虎!?
(そうか、探偵社で渡した名刺を見て………)
先日はお仲間に助けられたようですが、次はそうはいきません
それで、ご用件は』
電話の相手――樋口――は、驚くと共に冷静になり問う
中島は、暫しの間黙っていたが、意を決して云う
中島「僕は探偵社を
辞める」
樋口『な……!?』
これには、流石に樋口も驚嘆を漏らす。が、中島は無視して続ける
中島「辞めてひとりで逃げる
捕まえてみろ」
樋口『成る程―――『だから探偵社には手を出すな』と?』
中島「………」
――――――――ガチャッ
中島は応答はせず、乱暴に受話器を置いた
―――――――――ツー、ツー、ツー………
誰も居ない部屋に、無機質な機械の音が響く
樋口「………」
無言で携帯電話を閉じる
樋口「『黒蜥蜴』を呼べ」
後ろに控えていた黒服に指示を出した
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神楽かな(プロフ) - 面白いですね! (2017年12月12日 1時) (レス) id: 01b9535641 (このIDを非表示/違反報告)
無銘 - ルルさん» 有難う御座います。御礼が遅くなり、申し訳ありません。これからものんびりではありますが、頑張って書いていくので、どうか御愛顧下さい。 (2017年11月5日 17時) (レス) id: 6797fe50b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白かった!! (2017年10月17日 0時) (レス) id: 5f42220b54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無銘 | 作成日時:2017年5月5日 14時