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拾肆 ページ14

爆弾魔「嫌だァ………もう嫌だ………全部お前等の所為だ……『武装探偵社』が悪いンだ。社長は何処だ早く出せ!でないと―――

爆弾で皆吹っ飛んで死ンじゃうよ!」

急いで駆け付けた四人は社に入って早々に爆弾魔が視界に写った為、やむなく物影に隠れていた

太宰「あちゃー」

国木田「怨恨だ。犯人は探偵社に恨みがあって、社長に会わせないと爆破するぞ、と」

太宰「ウチは色んな処から恨み買うからねえ。うん、……あれ高性能爆薬だ。この部屋くらいは吹き飛んじゃうね」

志賀「『この部屋』……?この部屋どころか、半径四十(メートル)は余裕で、ムグッ」

国木田「云って良いことと悪いことの違いくらい良い加減学べ!」

志賀の物騒極まり無い発言に、国木田は手で志賀の口を塞ぎ、中島の顔は青ざめる

太宰「とにかく、爆弾に何か被せて爆風を抑えるって手もあるけど……。この状況じゃなあ」

国木田「どうする?」

太宰「会わせてあげたら?社長に」

国木田「殺そうとするに決まってるだろ!それに社長は出張だ!」

志賀「我が社の長なんですから、覚えておきましょうよ…」

太宰「となると…」

志賀「人質、どうにかしますか?」

志賀が云った瞬間、太宰と国木田がばっと身構えた。志賀も、少しばかり構えを取った。あくまで、つもりだが……

何が起きているのかさっぱりな中島の目の前で、突然じゃん拳が始まった

初めの二度は全員チョキ、パーとあいこ。三度目、太宰と志賀がパー、国木田がグーで決着

その途端、太宰はにたぁと腹が立つ笑みを浮かべ、志賀は、ああ…、という憐れみの声が聞こえそうな悲惨な顔をした。一方の負けた国木田は、拳を握り締め、顔を歪めていた

それを見た太宰は事件が起きている仕事場にスッと掌を向け、国木田は舌打ちし乍もそちらに足を向けた

……記述するまでもないだろうが、この時の四人の間には、一つの会話もなかった



国木田「おい。少年、落ち着け」

爆弾魔「来るなァ!吹き飛ばすよ!」

爆弾魔は、国木田の方に爆弾の起動釦を向ける。流石の国木田も、そうされると手の打ちようが無く、大人しく両手を挙げた

爆弾魔「知ってるぞ、アンタは国木田だ!アンタもあの嫌味な『能力』とやらを使うンだろ!?
妙な素振りをしたら皆道連れだ!」

爆弾魔の言葉は、下らない脅しにも聞こえるが、もし本当であった場合を考えると、矢張誰も動けないようであった

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神楽かな(プロフ) - 面白いですね! (2017年12月12日 1時) (レス) id: 01b9535641 (このIDを非表示/違反報告)
無銘 - ルルさん» 有難う御座います。御礼が遅くなり、申し訳ありません。これからものんびりではありますが、頑張って書いていくので、どうか御愛顧下さい。 (2017年11月5日 17時) (レス) id: 6797fe50b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白かった!! (2017年10月17日 0時) (レス) id: 5f42220b54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無銘 | 作成日時:2017年5月5日 14時

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