[男主]新聖、そして終焉。Q+r≠Q (ページ4)

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Unfinished or failed ページ4

笑うAにカヲルはまた眉間にシワを寄せる

｢君がいるとシンジくんは幸せから離れていくことになる
シンジくんの為なんだよ、分かってるくれるよね｣

まて、まって。まってくれ
シンジにはなんの話なのかはさっぱりわからない

ましてや世界がボロボロなのも少ししか理解出来ていない

何も分かってないけどひとつ言えることがある
カヲルがAの首に手をかけようと伸ばす

その手をシンジは掴んだ

｢まってよ！なんだよ僕の幸せって！なんでAを殺そうとするのカヲルくん！｣

｢…Aの死が君の幸福に直結するからだよ｣

｢直結って意味わかんないよ……！？｣

叫んでもカヲルはじっ、とAを睨みつけたまま

なんなんだ、また説明はないのか
どうしてそうやって僕を除け者にするのか

『言葉の通りさ、大丈夫君を除け者なんてしないよ
だからそんな顔しないで、僕まで悲しくなってしまう

あと……
カヲル、僕は今回でいなくなる
君が残るんだ』

｢何を言ってるのかな？そんなこと有り得るはずが……

いや、まさか……君___｣

そう言いかけて、止まった

｢わかった、今回は良いよ。でもシンジ君に接触していいとは言わないから。｣

『そっか』

そう言うとあっさりとAは踵を返してその場を立ち去った

シンジは引き止めるために声をかけようとしたがカヲルに遮られた

｢シンジ君、あまり彼とは関わらない方が良い
君のために、良くないからね。
わかってくれるだろう？｣

｢う、ん｣

半ば置いてけぼりになり、わけも分からず2人が納得したことに違和感を持ちモヤモヤとしつつ

カヲルのお願いなんだという一言で躊躇ったがわかったと返事をした

彼らの関係はなんなのか
Aのあの言葉はどういう事なのか
何故カヲルはAを嫌っているのか
何故Aがいては行けないのか

何度も己で考えてみるがやはり答えはわからなかった

.

『And the end will come……』

夜、あたりが闇に飲まれ星が浮かんだ頃

青年はバスケコートの端に座り空を眺める

そして誰に送る訳でもなく歌う

きっと己の歌声は少し歪で、あの彼には到底及ばないのであろう

『Break the red nucleus
If there is love at the end of everything～……

やはり、歌は慣れないね
練習不足かな……いや、僕が中途半端なせいかな』

自虐気味に笑うと、彼は目を閉じた
まるで、これから死ぬみたいに
優しく、寂しそうに、名残惜しそうに