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「──あはは、は…」
そう、俺は、悪役だ。「幸せ」を望む事など出来ない、笑う事しかできないのだ。この用意された舞台に立って、自分を悪く魅せる方法を使い尽くして、俺は──俺は──
「ふふ、ふふふっ……」
なら、それなら、俺は、演じなければ──涙を堪えて大声で笑い出す。まるで悪役のように。まるで自分を見せ付けるかのように。
「…ふふ…あは、あはは、あははははッ！！…なァんだバレちゃったかァ」
──泣くな。俺は悪役だ。やはりどうこの使命から逃れようと無理な話だったのだ。
「そうだよ、俺がやったんだ。ここ数ヶ月、俺に騙される日々はどうだった？くくっ、今思い出しただけでも笑っちゃうよッ！！」
──半分機械にされたような、半分洗脳されたような俺が「幸せ」など求める事自体が間違っていたのだ。
「馬鹿だなあって思ってたよ。だって君達、殆どの人が僕に毒抜きされちゃってきていたんだもの！！あぁ、面白かった！！実に面白かった！！君達が騙されるその姿を見れて僕は本当に楽しかったよ！！この目で見ているだけで本当に…ククッ、あははははっ！！」
──これが悪役の運命、台本、未来。
ならば、演じるのみ。嘘を事実のように取り込んで。ありもしない妄想を在り来りな現実に書き換えて。俺は悪者に回るだけ。そうしなければ、ならないから。
──そうする事しか、出来ないから。
「……クソがっ！！」
俺はコネシマの手を自分の胸ぐらから引き離す。その勢いで俺はフラフラと足場の悪い場所に立っているかのように、よろめきながら倒れるのを堪える。
「…最ッ低野郎だな、お前。屑にも程があるだろ」
「…はは、何度でも言いなよ。あんたらの気が済むまで言えばいい。でも俺はその度に何度でも言ってやるよ、"騙される方が悪いんだ"ってさ」
コネシマの吐き捨てるその声に、ケラケラと笑ってみせる。そうだ、それでいい。俺は、これが、本当の、自分なのだ。これが、これが、これがっ！！
「Aさん…全部、嘘やったって事っすか…？」
ショッピ君の声がふと耳に入る。その声はどこか悲しげな、俺を少しでも信用していてくれたのだろうか、そう期待してしまいそうな、そんな少し優しげな声。
──あぁ、胸が痛い。苦しい。
俺は胸元の服を強く掴みながら、奥歯を噛み締める。
きっと此処に居る所為で、俺はこの人達に毒されたんだ。悪役だと俺が何度も何度も…何度も何度も何度も！！そう言い続けてきたのに！！君達が俺なんかに、こんな俺に構うから…！！俺は……俺は……
──こんなにも、苦しむ羽目に…
──なんで、俺なの…
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あまやみ。(プロフ) - 星降春さん» ありがとうございます！さて第四部では作者は星降春様を感動させる事が出来るのか！笑お言葉嬉しいです！応援の元頑張ります！ (2021年3月7日 20時) (
レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
星降春(プロフ) - 第三部完おめでとうございます！もう、最高ですか！？第四部が楽しみすぎて夜も寝れません笑。確実に泣いちゃいますね、第四部。どうか，アンデット君が報われますように。 (2021年3月7日 18時) (レス) id: a283d6b201 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 奈飴亜さん» え、本当ですか！？ありがとうございます！！そう言って頂けて本当に心が嬉しくて叫んでます笑期待にお答え出来るよう頑張ります！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 地稲さん» ありがとうございます！いやもう地稲様の貴重なお言葉を頂けるだけで本当に嬉しいです！！何より楽しんで頂けているとお聞きできて、あぁ、書いてて良かったなと思えました！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - ハクグンさん» ありがとうございます！もう自分が作中で伝えたい事を読み取って下さってくれていて感激です！！気まぐれペースが続くと思いますが、どうぞお楽しみ下さい！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまやみ。 | 作成日時：2021年2月20日 13時
