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「だぁ〜〜〜まじか」


「どしたん」




ゆうちゃんが変な声を出したのは
乾杯から1時間半程経った頃だった。


無言でスマホの画面を向けられ、察する。




「ごめん、先帰るね」


「しーちゃんお大事にね」




それは旦那さんからで、


” しーちゃん熱出た!38度!とりあえず病院行ってくる!ゆうはゆっくりしてきてね! ”


とのこと。


その状況でゆっくりしてきてねって言える
旦那さんの心の広さと子育てへ協力的な感じ、
ええなぁと思う。


本当に優しいのだ、ゆうちゃんの旦那さんは。




ゆうちゃんが帰ると同時に
ラストオーダーを店員さんが取りに来て、


ジンジャーハイを頼んだ。






そのジンジャーハイがなくなる頃、
ちょうど時間になり、店を出た。


丸山さんたちは二次会に行くらしい。


私はゆうちゃんもいないし、
と帰ることにした。


渋谷さんも帰るらしい。でしょうね。





「瀬戸ちゃんおつかれ〜!」


「お疲れ様です!また来週!」





二次会組に挨拶をして歩き出すと、
目の前に渋谷さん。





「渋谷さん!」


「…おー」


「駅まで行きますか?」


「うん。」





なんとなく隣を歩き始めた時、





「え、」









聞きなれた声。


大好き、だった、声。






振り返るとそこには、彼の姿。





「瀬戸さん?」





そして、隣には、女の子。


美人でスタイルが良くて、
笑顔のかわいらしい、そんな子。





「行こ」


「へ、」





渋谷さんは何故か、
私の手を握って歩き出した。


彼の姿が見えなくなる前に、
渋谷さんの手の温もりに目を離せなくなった。





電車に乗って、


土手の最寄り駅でおりる。


その頃にはもう手は離れていた。






「渋谷さん?」


「ん?」


「あの…」





どうして、手を繋いだんですか?





って、聞いてもいいやつ?


多分、私の視線に気づいて、
色々察して、の行動だとは思うけど…。






「…寒かったから」


「へ?」


「今日寒くない?」





突拍子もない返事に目を丸くしていると
渋谷さんは私を見て、クスッと笑った。





「なんちゅう顔してんねん」


「や、だって、」


「冷え性やねん。指先冷たいから、」


「だから手繋いだんですか?」






渋谷さんは何も言わなくなってしまった。


何も言わずに、
土手に腰をかける。


私も隣に座った。






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はるまる(プロフ) - のるさん» コメントありがとうございました!!いかがでしたでしょうか!次回作もぜひ(^^)! (2019年12月13日 18時) (レス) id: 74b7d9762d (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - いいですねぇぇっぇぇえ (2019年12月10日 10時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - な…何があったんですか!? (2019年11月19日 17時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - この平和な感じ……いいですねぇ!続き楽しみに待ってます! (2019年11月18日 8時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はるまる | 作成日時:2019年10月13日 19時

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