Confusion ページ17
-ASide−
体がまだ少しだけ痛むけど退院することになった
どうやら私は一時的に記憶喪失になってしまったらしい
巽は会いに来てくれた人たちが私にとって大切だとか言ってたけど
本当に覚えていない…
ESっていうところの歌手、そして代表取締役らしい
そんな重い責任を背負ってたんだ…
あと同室の相手が二人いるらしいけど
そちらも全く覚えていない、だから正直言うと不安
でも巽が手助けしてくれるって言うからなんとかなるだろう
それよりも、巴君がなんとなく懐かしいのはなぜかな
忘れてはいけない人だった気がするのに思い出せない…
やがて巽が迎えに来てくれた、ESまで連れて行ってくれるらしい
巽「こんにちは、今日は顔色がだいぶ良いですね?
この調子で元気になれると良いです♪
行きましょう」
彼はそう言って手を差し伸べてくれた
A「うん、行こう…
この先どうなるか分からないけど頑張って頭の中を整理するよ」
帰り道の途中不安がもっと大きくなったので少し俯くと巽は抱きしめてきた
巽「大丈夫ですよ、Aの周りにはたくさんの人々がいます
良い人たちに囲まれていますよ?それは神様に感謝しないといけません
今こうして生きていることもそうですが…
それと、言いづらかったのですが俺はもうAの恋人ではありません
現在Aが見るべき人は巴さんですよ
彼こそが貴女の恋人です」
これはどういうこと…私が誰よりも好きだったはずの巽と別れている?
そしてあの人が彼氏?だからあんなに懐かしく感じたのだろう
でも、違う気がする…だって巽を見ると好きって気持ちが出てくるし
A「ごめん、私は納得できない
私が今好きな人は巽なの!自分でもよくわからないけど
貴方を見ると胸が苦しくなるし好きだって感じるの
それはあの人といても起きないこと…
彼に対して感じるものはまた別」
しばらく私が黙っていると巽はため息をついた
巽「Aは俺が退院した後別れを告げました
無理をしすぎだと貴女が忠告するにも関わらず聞かなかったので…
どうか考え直してください、俺はまだAのことが好きですが
Aは今間違っています、それが後で後悔することになるかもしれないので言います」
もう聞きたくない、何を言ってもこの気持ちは変わることがない
どうしたらいいかわからない
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作者名:ひぃちゃん | 作成日時:2020年7月19日 13時