Awesome Ordinary (ページ17)

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相変わらずやなぁと笑うユウタくんは私の過去をぜーんぶ知っている。

出会ったのは13歳の時だったけど、何の流れで話したのか幼稚園の初恋から全部知っている。

Yt「まだあの日本人引きずってんの？」
もちろん一番最近も。

「引きずってるわけじゃないけど、私に恋愛は向いてない」
Yt「A一直線型やからな」
「私もそう思う」
Yt「でもあの時のAは今まで見てきた中で一番普通の女の子やったよ」
「どういうこと？」
Yt「彼氏の電話一本で幸せそうな顔になったり、悲しい顔になったり」
「そんなに顔に出てた？」
Yt「喧嘩したのなんかすぐわかったで」

少し前に付き合った人はユウタくんと同い年の日本人だった。

仕事で世界中を飛び回っている忙しい人だったけど優しくて穏やかな人。
この人なら一緒にいて苦しくならいかも。と付きあうことにした。

会えるのは数か月に一回。
電話はなるべくした、メッセージはほぼ毎日送りあった。

「会うのは今日で最後にしよう」
韓国で開催されたコンサートを見に来てくれた夜、彼の宿泊するホテルでそういわれた。

Yt「なんて言われたんやっけ」
「ステージに立つAを見たら、僕が見たAの笑顔は全部偽物に見えたって」
Yt「ちゃんと覚えとんや(笑)」
「私、一緒にいて楽しかったんだけどなぁ」
Yt「ま、そんだけステージのAがかっこいいってことやろ」
「？そういうこと？」
Yt「自分の彼女がほかの男と一緒におるときのほうが幸せそうな顔してたらショックやろ」
「うーん、でもそれは過ごした時間とか、さぁ？」
Yt「ま、そいつは忘れて次やな」
「なんでユウタくんは私に彼氏作れっていうの？」
Yt「えー？だって女の子は恋してるほうが可愛いもん」
「なにそれ経験論？」
Yt「俺理論」

「腹減った」と起きてきたジェヒョンオッパがリビングにやってくる。
「なんかつくろうか？」
Yt「俺も食べたいー」

私とユウタくんの話はおしまい。
2人だけの時だけ開かれる恋愛相談室。