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ユリではなく、私自身に向けられる優しい言葉。
前の私だったらそれが心に染み込んだかもしれない。
でも私の心はもう枯れ果てたから、貴方の優しさなんてすぐに消えちゃうの。
「ユンギ…」
濡れた髪の隙間から覗く焦がれた瞳が、私だけを見つめている。
「もうやめて…」
彼の顔にゆっくりと手を添える。
「もう…優しくしないで…」
濡れた体をバスタオルで包み、寝室へ向かう。
結局、彼が部屋に現れることはなかった。
これでいい、わかっているのに涙が止まらない。
彼がユリに向けていた優しさは、私にとっては偽物だった。
でも、彼が優しかったことは本当なんだ。
漸く私自身に向けられた優しさ。
あれほど渇望したのに、もう私が受け取る資格なんてないの。
―――――――――――――――――――――――
撮影が一旦落ち着き、休憩へ向かう。
スマホには相変わらず、呼び出しのメッセージが届いている。
MG「…A。」
「ユリでしょ、間違えないで。」
敢えて彼女が私の本当の名前を口にしているのは、すぐにわかった。
「Aは死んだんだから。」
スマホを確認すると、メッセージはやはり呼び出しだった。
今夜も直帰出来ないか。
マネージャーは何も言えないでいる。
そのまま休憩が終わり、スタジオへ向かった。
―――――――――――――――――――――――
「1人で帰るから。」
それだけマネージャーに伝え、スタジオを出る。
大通りに出てタクシーを捕まえ乗り込もうとした瞬間、腕を掴まれた。
YG「どこ行くんだよ。」
振り返ると、少し息切れしながら聞いてくるユンギの姿があった。
「仕事。」
YG「嘘だろ。」
少し握る力の強くなった彼の手を思い切り振り払う。
「急いでるから。」
それだけ伝えてタクシーに乗り込む。
いつもは平気なのに、彼の顔を見てしまったせいかホテルに着くまでの景色が少し歪んで見えた。
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土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» 作品を読んでくださり、感謝します。気分を害すなど、とんでもないです！少しでも楽しんで頂けたようでしたら、嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2020年12月3日 17時) (
レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - 土星さん» そうなんですね！…失礼しました…とても詩が心にくるものだったので、もしかしたら何かの詩を元にしたのかとかになりコメントさせていただきましたら。気分を害してしまっていたらすいません。とてもこの作品に感動しました。 (2020年12月3日 17時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» この詩は一応、自分で考えたものです。でもよく書かれるような内容なので、既存の何かしらと似てしまったのかもしれません。 (2020年12月3日 7時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - この詩は何の詩ですか？なにか見た覚えもあるような気がして… (2020年12月3日 3時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土星 | 作成日時：2020年10月21日 18時
