砂に埋もれた指飾り ページ24
YGside
久しぶりにAの自宅にお邪魔した。
会見を開き、過去の真実など全てのことを打ち明けるという。
これでいい、やっとAが自分自身の人生を歩めるのだから。
だけどひとつ気がかりなのは、彼女がこれからどう生きていくのかだった。
隣に座る彼女の手を握り、声を掛ける。
YG「あのさ…女優をやめた後、どうするんだ？」
「うーん、どうしようかな。」
まだわからないや、そう笑顔で話す。
YG「急に消えるとか、するなよ。」
Aならやりかねない、そう思って伝えるも彼女は返事をせず笑ったまま。
YG「なあ、本当に…」
「夢をね、叶えようかなって。」
俺の言葉を遮り話すA。
手を握り返し、目を合わせてくる。
「もう心配しなくて大丈夫だよ。」
Aの夢。
こどもの頃から本が好きで、本屋だとかそういったことを言ってるのだろうか。
「ユンギのこと、ずっと応援してる。」
「私も頑張るから。」
なんで、そんな最後の別れみたいなことを言うんだよ。
YG「何をする…つもりなんだよ。」
俺はAと離れる気はない。
ユリに抱いていた感情と同じかはわからない。
だけど、こいつと離れることは全く考えられなかった。
「ずっとね、こどもの頃から好きだった。」
好きだった。
その言葉は、もう今は好きじゃないってことか？
「私もユンギに幸せになって欲しい。」
俺の手を撫でながら俯いてそう話す。
YG「それなら…離れていくなよ…」
なんとか絞り出した言葉。
彼女はまた返事をせず、ただ悲しげな笑みを向けるだけ。
結局、彼女の真意を聞けぬままマンションを後にする。
いつもならベッドに入ればすぐ眠れるのに、この夜は焦燥感が抑えきれない。
何度も何度も俺の前から消えたA。
また消えてしまうんじゃないか、そしてもう二度と会えなくなるんじゃないか。
そう思うと大人しく眠ることなんて出来なかった。
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土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» 作品を読んでくださり、感謝します。気分を害すなど、とんでもないです！少しでも楽しんで頂けたようでしたら、嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2020年12月3日 17時) (
レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - 土星さん» そうなんですね！…失礼しました…とても詩が心にくるものだったので、もしかしたら何かの詩を元にしたのかとかになりコメントさせていただきましたら。気分を害してしまっていたらすいません。とてもこの作品に感動しました。 (2020年12月3日 17時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
土星(プロフ) - （≧∇≦）さん» この詩は一応、自分で考えたものです。でもよく書かれるような内容なので、既存の何かしらと似てしまったのかもしれません。 (2020年12月3日 7時) (レス) id: fe9093fdaf (このIDを非表示/違反報告)
（≧∇≦）(プロフ) - この詩は何の詩ですか？なにか見た覚えもあるような気がして… (2020年12月3日 3時) (レス) id: d81d3472fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土星 | 作成日時：2020年10月21日 18時
