緊張 ページ8
・
両親の葬儀が終わり、叔母さんとソウのこれからについて話をした時
ソウは俺と一緒にいたいと言ってくれた。俺も一緒にいたいという気持ちだったから本当に嬉しい。
だけど、俺はAであると同時にSEVENTEENの長男のAでもあった。
無断で宿舎に連れて帰るなんて例えソウが男でも手放しで許されることではないだろう。
とりあえず、一人で考えても仕方がないと思い、
事の始末を連絡していたマネヒョンへ電話をした。
prrrrr…
"ヨボセヨ？"
『ヨボセヨ、Aです』
"おぉ、Aか。えっと…ご両親の葬儀は"
『さっき終わった所です。先日は急に帰ってしまってごめんなさい。』
"何回謝るんだよ、もういいよ笑A、もう大丈夫なのか？"
『正直、大丈夫と言ったら嘘になります。でも、明日には韓国へ戻る予定です。それで相談があって』
"ゆっくりしてこい、って言いたいけどスケジュールがな…悪い。相談って？"
『以前、弟がいるって話をしたと思うんですけど…その…弟も連れて行ってもいいですか？』
"……弟。確かまだ小さい弟だよな。"
『はい』
"わかってると思うけど…"
マネヒョンから来た返事は"ダメだ"の一言だった。予想はしていたもののどこか期待していた俺は若干のショックを受けた。
『そこをどうにか…。弟には俺しかいなくて、俺には弟しかいないんです。』
"代表には？"
『まだです、とりあえずはマネヒョンにと思って。』
"そうか。俺個人の気持ちとしてはお前の境遇を考えると一緒に住まわせてやりたい。"
だけど、SEVENTEENはありがたいことに忙しく、弟には負担をかけるから。という理由。
仕方ないが諦めてソウのことは叔母さんに一時的にって形で預かってもらおう。
そう思った時、
"まぁ俺もそこまで鬼じゃない。弟も幼いながらに一緒に来たいって言ってるんだろ？"
『っはい』
"俺も一緒には行くけど代表とメンバーにはお前から言うんだぞ"
『っはい！！！』
「にに、ぼく、ににといっしょ？」
『うん、兄ちゃんと一緒だ。頑張れるか？』
「うん！頑張る！ににありがとう！」
弟の無邪気な笑顔にこれから少なからず負担をかけると考えると若干の罪悪感を感じるが、ぎゅっと強く握ってきたその小さな手に涙が零れた。
『ひとまずはクプスだな。』
「くぷしゅ！」
代表やメンバーに説明をする緊張と、まだぬぐいきれない両親の死の悲しみで手が震えたが、何とかクプスへ連絡をした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1263人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むむ(プロフ) - ヨハンさん» 毎回感想を下さりありがとうございます…!すごく力になります!逃避行でににもリフレッシュ出来たみたいです ︎❤︎︎ホシとミンギュについても彼らがどう動くのか、見守って頂ければ嬉しいです! (2021年12月16日 14時) (
レス) id: 114d51732d (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - ABCMMWさん» 気に入って頂けて凄く嬉しいです…＞＜ ︎❤︎︎ホシとミンギュの喧嘩の行先、ぜひぜひ見守って下さい〜! (2021年12月16日 14時) (レス) id: 114d51732d (このIDを非表示/違反報告)
ヨハン(プロフ) - たくさん続き出ててうれしいです！！！ミンギュとにに達の逃避行可愛すぎる…！ホシくんとミンギュもちゃんと仲直りできるかな、ドキドキ… (2021年12月14日 16時) (レス) @page47 id: 4d64febedc (このIDを非表示/違反報告)
ABCMMW(プロフ) - めちゃ面白いです！ホシとミンギュがどうなるか楽しみです！！ (2021年12月12日 1時) (レス) @page47 id: 7edb3135d9 (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - ヨハンさん» 応援ありがとうございます＞＜❤︎長らく更新ができておらず申し訳ございません;;これからまた少しずつではありますが更新致しますのでお楽しみ頂けると幸いです…☺︎ (2021年11月25日 9時) (レス) id: 114d51732d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むむ | 作成日時：2021年7月15日 18時
