A Secret Contract２【JN×TH】 (ページ31)

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31. ページ31

JN「………これ、」

ソクジンさんがスーツの胸元から出したのは、

温かみのない明朝体で書かれた

“A Secret Contract” の文字。

『私と、ソクジンさんの、契約書？』

私がそう呟いたら、
ソクジンさんは
ゆっくりとその契約書を破いた

『え、』

JN「僕は、
人との口約束は信じられないから、
どんな約束でも契約でも書面として残す、
裏切られるのが怖いから、
同意書も用意して、
相手にサインをしてもらう」

『…………？』

JN「それくらいしないと、
人を信用できない人間なんだ」

『ソクジンさん、、』

JN「君が
僕のことを好きだって
言ってくれたあの日、
本当に嬉しかったよ、
ほんとうにね。
……でも、
僕はそれに対して、
失礼な態度をとってしまったね、」

ソクジンさんの顔半分が、
夕日に照らされて赤く染まった

JN「僕は、、、
本当に思ってることを
誰かに伝えるってことが、
苦手なんだ、」

複雑な生い立ちとか、
孤独だった幼少期のせいで、
ソクジンさんは
本音を誰かに言うっていうことが
怖くなったのかな

JN「あぁ、どうして
こんな簡単な言葉が言えないんだろう、」

緊張してる自分に呆れるように
ソクジンさんは笑って、
これから言うことを
慎重に切り出そうとする

『大丈夫、言って？』

緊張のせいで少しだけ震えてる
ソクジンさんの手を
私が包み込むと、
ソクジンさんが口を開く。

私はその決定的瞬間を逃すまいと、
瞬きもしないで、
整ったソクジンさんの顔を凝視した

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JN「好きだ、」

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