【ONE PIECE】DEAD OR ALIVE (ページ5)

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｢うぅ…。っ、Aが……生きてる…！！｣

息の詰まる喉から絞り出た声は喜び、嬉しさ、安堵、再会。全てを表すような魂の声だった。
空を見上げながら泣き喚く2人に『話ならまた後でしてあげるから、今はここからどう脱出するか……だよ！！』と鋭く喝を入れると一瞬で引っ込む涙。

そして、涙と鼻水でぼろぼろの顔になんて気にもせずに大きく頷く兄弟。そんな素直な彼らに私も頷いて腰をあげる。

『…てことで、手を…引いてくれません？』

つま先をくるんと回転させて前を向く。
すると、少しはっとした表情を浮かばせたと思えば余裕そうな小馬鹿にしたようないつもの嘲笑いへと変わる。

｢そりゃあ、無理な願いじゃけェ。｣

くはは、と楽しくなさそうに笑う赤犬が心底嫌いなのだが、私もくくく、と口元に手を当てて顔を伏せながら笑うとピクっと動く眉。
明らかに私に対して気に食わない、という態度を示す赤犬に笑いが込み上げてくる。

ぷるぷる、と肩を震わせていると｢おい、｣と苛立っているのか若干威厳が鋭くなった声が飛んでくる。

『ああ、すいませんっ…。つい！』

｢チッ、巫山戯るのも大概にしおって…小娘！！！｣

いつまで経っても肩を震わせる私に苛立ったであろう大将は大声で叫ぶ。至近距離で耳をつんざくような罵倒を聞いた私は笑いなんて吹っ飛び、手で耳を抑えながら眉を酷く歪ませる。

『…まあ、そうなるのも。大将である貴方が私の挑発にまんまと揚げ足取られる、ということも想定済み。なんですけどね！』

取って張りつけたような胡散臭い笑顔を浮かべながら明るく告げると、わなわなと顔を伏せながら肩を震わせ始める。

あらら、もしかしてキレちゃった？

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