僕達、女の子が苦手です２【BTS】 (ページ10)

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60.NJ ページ10

女の子の部屋に入るときって、
なんか言った方がいいのか？

NJ「(コンコン)…Aちゃん？」

置きっ放しだった
独占禁止法の分厚い本を、
Aちゃんに渡すために部屋に行った。

恐る恐る扉を開けると、
もうAちゃんは寝ていた。

そおっと、持っている本を机に置くと、

…何の賞状だ？

業務コンサルタント部門優勝

経営コンサルタントアイデア賞

〇〇が選ぶ未来の企業経営者最優秀賞

数学オリンピック準優勝

高校生で？
嘘だろ、

盾を持ち上げて、元の場所に置くと、
思った以上に大きな音がしてしまった。

いつものガサツさが出てしまった、

『ん、、、、ナムジュンオッパ？』

寝起きのかすれた声が、
可愛いなぁなんて関係ないことを
思ってしまう
まぁ、そんなこと本人に言ったりしないけど

NJ「本、リビングに忘れていったから、
届けに来ただけなんだ。起こしてすまない」

『それ、準優勝だったんだ』

俺の持ってた
数学オリンピック準優勝の盾をみて、
Aちゃんは
んーっ、と眠そうにあくびをしながら、
のびをした。

『あの問題でユーグリットの互除法を使うなんて、思いつかなくてさ、思いついたときにはもう時間ギリギリだったんだぁ』

Aちゃんは、
ジンヒョンとユンギヒョンの
長年の溝を簡単に一夜で埋めさせた。

ギスギスした空気を、
簡単に明るくさせてみせた。

数学、企業経営、コンサルタント、
高校生のうちで沢山の賞をもらうほど、
賢い。

NJ「なんでこれだけ凄いことを自慢しないんだ？」

『…努力して取ったら
自慢してたかもしれませんねぇ。
でも私、別に努力してないから。
なんかすごい嫌な言い方になっちゃったな笑
うーん、好きなんですよ』

そういうとニヤァとAちゃんが笑う。

『いかにロスを少なくするか、
無駄だったものを
どうやって有効的に利用するか、
どうしたらマイナスがプラスになるか、
そういうの考えたら楽しくてウズウズするんです、』

あは、キモいですね、ってAちゃんは
苦笑いする。

『ただ好きなだけなんですけどね』

NJ「そういうの、
大切にした方がいいと思う」

少し言葉が足りなかったかな、
と反省しながらも、
俺は上手く説明できないだろうと思って
結局黙ってしまった。

『おやすみ、オッパ』

NJ「おやすみ」

部屋の扉を閉めて、
俺は改めて思った。

俺たち兄妹は
女の子と話せないことを抜きにすれば
最強かもしれない。

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