僕達、女の子が苦手です２【BTS】 (ページ19)

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69.HS ページ19

『ホソクオッパ、私と付き合って』

土日だろうが関係ない。
仕事が終わって、さぁ帰るか、
というときに
エントランスにAちゃんがいた。

HS「つ？つ？付き合う？？？？」

『あ、変な意味じゃないよ？
一緒に付き合ってほしいところがあるの』

HS「でももう帰りたいし、」

強引にAちゃんは
俺の手を握って歩き出した。
晴れてよかったよね、
なんて関係のないことを言って。

HS「どこに行くの？」

『すぐ近くだよ。
始まる前に行けそうで安心したぁ』

なんてよくわからないことを言ってる

『ホソクオッパ』

HS「ん？」

握られた手を
握り返すけど、
これで合ってるのか、
女の子と手を繋いだことのない俺には
わからない。

他の人からすれば、
俺たちってカップルとかに見えるのかな。
…もちろん、兄妹だけど。

『私、オッパ達が大好きだよ。
オッパもそう？』

HS「…え？笑あぁ、うん。
まぁ、兄弟であり同僚であり
仲間っていうか。」

『そっか、』

横を歩くAちゃんの顔は、
穏やかだったけど、
前に前にと歩く足取りは力強かった。

『オッパ達は優しすぎると思うんだ。
みんなお互いにお互いのことを思って
相手を大切にしようって
そのためにはどうしようって。
それってすごく大切なことだけど、
たまに間違った方向にいくときが
あると思うんだ、
すれ違いっていうかさ。』

Aちゃんはテヒョンみたいだな、
とぼんやり思った。
周りのことがよく見えすぎるんだと思う。

『着いた』

着いたのは俺も知ってる場所だった。
大きな垂れ幕に
DANCE CONCERT と書かれていた。
昔俺が輝いてた場所。

『逃げる必要なんてないよ、オッパ。
私がいるもん』

今ごろジミナはあの中で踊ってる。
俺の可愛い弟。
俺の夢を託した弟。

もう逃げちゃいけないよな。

繋がれた手に導かれながら、
俺は会場に入った。

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