僕達、女の子が苦手です１【BTS】 (ページ19)

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19.NJ ページ19

外回りから帰ってきた後、
自分のデスクに座って外を見ると、
大雨だった。

嘘だろ、最悪だ

「ナムジュン先輩っ、コーヒーですっ」

上目遣いでコーヒーを渡してくれる後輩の女の子。

NJ「ありがとう、」

目を合わせないでコーヒーを受け取って、
また窓の外をみた。

黒い長い髪と、あのワンピースとスニーカー
…Aちゃん？

4本の傘を持って会社の方にダッシュしてる。

馬鹿だなぁ、傘なんていくらでもあるし、
迎えだってあるのに。

でも気づいたころには、
俺は上着を取って走り出していた。

YG「おい、どこ行くんだ？」

ってユンギヒョンの声にも答えないで
エレベーターに乗った。

エントランスに居たのは、
このビルの中で明らかに浮いてる
ワンピース姿の学生感丸出しのAちゃん

『あ！ナムジュンオッパ！』

なんてデカイ声で叫ぶもんだから、

NJ「その呼び方、ここでは辞めてほしい」

って言ったら、思わず厳しめの声に
なっちゃって明らかにシュンとするAちゃん。

NJ「…えーっと、どうした？なんで来た？」

『傘、忘れたと思って。』

手渡された4本の傘。

NJ「…迎えもあるし、傘なんて何本もあるから、こういう時はわざわざ来なくていいよ」

…何で俺は、こんな言い方しかできないんだろう。

『来たの迷惑だったよね、ごめんなさい』

NJ「…そうじゃなくて、、、、
でも、ありがとう。これ、ヒョン達にも渡しておくよ」

そう言ったら安心したようにAちゃんは微笑んだ。

Aちゃんの前だと、
何が正解かわからないんだ。

それがAちゃんが女の子だからなのか

AちゃんがAちゃんであるからなのか
わからない。

『お仕事、まだ終わらないんだよね？頑張ってね？』

頑張ってねの後には
何て言えばいいんだろう、
そんなこと考えてる間に
Aちゃんは駆け出していて、
また雨の中を傘をさしながら走っていた。

7人も兄貴がいるっていうのに、
情けない男しか居なくてごめんな、

届いてないかもしれないけど、
Aちゃんの背中を見ながら
そんなことを思った。

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