僕のご主人さま〜Donghae〜Vol,2

偶然じゃなく必然 ページ18

*


「ドンヘはマジでヌナが好きなんだよ」

「こんな…何の取り柄もないようなOLですよ？
たまたま偶然出会っただけの……
なのにドンヘシみたいなアイドルがまさか……」


私なんかの事、本気にならないで…


「偶然じゃなかったら？」

「え？」

「ヌナとドンヘが出逢ったのは、偶然じゃなく必然だよ。
もしあの日出逢わなくても、近いうちに絶対逢ってた。
そして、ドンヘはやっぱりヌナに恋してると思う」

「それってどういう……」

「はは、喋りすぎちゃった。あとはドンヘから直接聞いてくれる？」

「はぁ…」


帰り際、玄関で急に思い出したように振り返ったヒョクシ。


「そうそう、あのケーキさ」

「ケーキ？」

「うん、あれさ、ホントはドンヘが並んで買ったの。
それくらい、本気だって事。じゃね」


そう言い残して、ヒョクシは帰って行った。

どういうこと…？
あのケーキ…
ドンヘシは並んでないって言ったのに…
芸能人が女子で溢れる列に並ぶなんて、
考えるだけでも大変なことだってわかる。
本当に……？

いやいや、そっちじゃなくて。

偶然じゃなくて、必然……？

私たちは、逢うべくして逢ったって事…？


浅い息をして眠るドンヘシの横に座る。


『ご主人さま！ご飯！！』

『会いたいから』

『ヌナ！』


ドンヘシの、くるくる変わる表情に言動に
いつの間にか癒されて励まされて
いつしかソンジェや過去の事を思い出す事が少なくなってた。


『ヌナはドンヘのこと嫌い？』


ううん、
私は…ドンヘシが好き…

もうとっくに、気付いてたはずのこの気持ちを認めるのが怖くて
心に目隠しをしていたの……


いつの間にか、溢れる涙……


今からでも、遅くない？




*

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