ThirtySeven ページ40
ut「じゃあ悪い印象やないんやな！」
へらっと笑いながら嬉しそうに言った
私から目を離したあとも
少し声を漏らして笑っている
……突然どうした
『大先生は何故生徒会に入ることを決めたんだ？』
ut「ん〜……単純にモテたかった」
『…安定だな』
だがその後、少し俯いて真剣な声で言った
ut「……あとな、グルちゃん」
『？』
ut「よう分からんけど……グルちゃんのいる生徒会が「居場所」って思えてくるんよ」
髪がかかってよく見えなかったが
少し見えた瞳は寂しそうだった
声は変わらず、彼に似合わない真剣なもの
『…少し意外だな』
ut「…あとな、もう一ついる理由ができたわ」
『それは？』
私がそういうと同時に
大先生が私の手を取って固く握った
いつも気の抜けた笑顔の大先生が
真剣な表情で私を見た
ut「君を落とすまで、ここにおるわ」
遊びではない
彼は本気で私を落とそうとしている
そう伝わってくるものだった
きっと私以外の女子生徒なら
気絶くらいはするのだろうが
残念ながら……私には効かない
『……まぁ、頑張れとしか言えないな』
ut「いま結構本気で言ったんやけど…」
俺めったに本気にならへんのやで！？
と言いながら私に詰め寄る
そんなことは分かってる
だが選んだ相手を間違えている
『最初の頃にヘラヘラ笑いで私をナンパまがいに誘ってきた時点で分かるだろう。グルッペンの告白も断り続けているしな』
ut「高校生に恋愛は必須条件やろ…」
『誰がそんなことを決めた……交際している者をリア充とか言っているが、実際一人でも充実していればリア充だろう？私はそれだ』
ut「夢持とう！？甘い物欲しいやろ！？」
大先生は尚も私の手を離さず
終いには私に抱きついたところで
突如小会議室の扉が開いた
gr「…おい鬱野郎。てめぇ何してんだこら」
ut「あ、え、いや、ちゃんうんすよ。単純に頑張ったから褒めてもらって、あぁーなになになになんで辞書掲げてるんですかあぁん！」
私と大先生の間(主に大先生の方)に
分厚い辞書が投げられ
大先生は器用に避けて難を逃れた
gr「油断も隙もねぇな……おいA、お前何もされてないよな？」
私の方へ来ると頭に手を置かれる
貴方も大概だと言ってやりたい
スキンシップが多いんだ
『特に何も。そこまで気にする必要ないだろう』
gr「お前は女だろ。少し気にしろ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
斬(プロフ) - しおりんさん» 続編に行きますのでそこで書かせてもらいまっす！ (2020年3月5日 19時) (
レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！リクエスト…！大歓迎です！良いですね…書かせていただきます！ (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - リクエストってOKですか???OKだったら泣いてるところを、見られた的なものを書いてほしいです。 (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - Twitter見たゼ!!!ｷﾗｰﾝ(*^-^) (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - アルバートさん» 誰かと一緒にドイツ……いいですねぇ…私もチャンピョン帰りの車で一瞬で読みましたよ！ほんと、もう、tn可愛かった！ (2020年1月28日 6時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：斬 x他1人 | 作成日時：2019年10月15日 3時
