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TwentyFour ページ27

そして頭を抱えたのだ
痛そうに顔を歪め、次第に蹲っていく
私が声をかけようと
ひとらんさんに手を伸ばした時だった

伸ばした手が、生徒会長に掴まれる

gr「Aは帰れ」

『ですが……』

os「大丈夫。らんらんは俺らに任せてや」

険しい顔をした生徒会長と
少し悲しげに言ったオスマンさん
少々威圧感を感じた
…ここは素直に任せるのが得策かもしれない

『…分かりました。ひとらんさんに、よろしくお伝え下さい』

きっと今声を掛けても
私の声は聞こえないだろう
蹲るひとらんさんの顔は
意識が朦朧としているようで
春と言っても少し汗だく過ぎる

os「家まで送られんくてすまんな…ひとらんは任せとき」

gr「またな」

『はい……また今度』

本当なら「また今度」なんて言わないのだが
何故か「さようなら」と言うのが怖かった

ひとらんさんをオスマンさんがおぶり
少し足早に私の先を行く三人
私は背中お見送った後
ゆっくり自宅へと帰った



少し寂しいと感じたのは
…きっと気の所為だ

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『ただいま』

母「おかえり」

父「おかえり……最近遅いな」

『勉強してて……最初のテスト、負けられない相手がいるの』

父「……母さん、うちのAはなんでいい子なんだ?」

母「また娘自慢?私の娘でもあるんだけれど」

また始まったようだ
隙あらば娘語りのお父さん
それもお母さんにひたすら話す
何かスイッチが入ると語りまくる
娘として恥ずかしい

私はお父さんの話から逃げるように
自室への階段を上がり
部屋に入って部屋着に着替える
そしてベッドに見を沈めた

『ハァ……』

ひとらんさんは大丈夫だろうか
とても苦しそうな表情だった
だが、瞳は何かさまよっている様だった
何かを探しているような…そんな感じのもの

…私だけ帰って
本当に悪い気がしてならない
薄情な奴だ、と思われるかもしれない
次、ひとらんさんに会ったらきちんと謝ろう
私の代わりにひとらんさんを運んだ二人にも
お礼を言わなければ

暫くの間、グルグルと考え事をして
晩御飯を食べに下へと降りた

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(プロフ) - しおりんさん» 続編に行きますのでそこで書かせてもらいまっす! (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます!リクエスト…!大歓迎です!良いですね…書かせていただきます! (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - リクエストってOKですか???OKだったら泣いてるところを、見られた的なものを書いてほしいです。 (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - Twitter見たゼ!!!キラーン(*^-^) (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アルバートさん» 誰かと一緒にドイツ……いいですねぇ…私もチャンピョン帰りの車で一瞬で読みましたよ!ほんと、もう、tn可愛かった! (2020年1月28日 6時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2019年10月15日 3時

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