Six ページ7
その日の夜は夢を見た
空間に閉じ込められたような
兎に角、周りは真っ暗だった
どこかも分からない
永遠に続く闇しか広がっていなかった
ただ、気になる声が聞こえてきた
❨ねぇ……ねぇ………❩
その声は私にしつこく声を掛けてくる
男にしては少し高めの声
❨思い出して……忘れちゃダメ……❩
『………何を…?』
思わず声に反応する
思い出して?忘れるな?何を?
今までの人生で忘れた事など何も無い
何なら生まれた瞬間の記憶を覚えているんだ
❨……僕のことは……思い出さなくても…いいから❩
❨お願い……❩
そう言われても、何なのかわからない
私にどうしろというのだ
『ハァ……っ!?』
悶々と考えていると、突然浮遊感に襲われる
自分がいた場所に穴が空いたのだろう
私はそのまま落ちていった
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『………っは!』
目が覚めれば、そこは普段の自室で
いつも自分が起きる時間だった
カーテンの隙間から朝日が漏れ
私の顔を眩しく照らす
壁掛けの振り子時計の音が嫌に頭に響いた
体には嫌な汗が伝っていた
『一体何だったの…?』
普段夢を見ない私からしたら
不気味すぎる夢だった
昨日具合が悪かったせいなのだろうか
よく分からないが
熱を確かめても何も無かった為
とりあえず汗でベトベトの体をシャワーで流し
朝ご飯を食べに行く
母「…朝にお風呂なんて珍しい、どうかした?」
『変な夢を見て汗がひどかった…』
母「そうなの…具合悪い?」
『大丈夫』
母「無理は禁物だからね?それでなくても
『何となく察してる。無理はしないから』
お父さんはもう仕事に出ていた
今日は忙しいらしい
いい仕事をしているお父さんは
なかなかの仕事人間で
早く行く日がたまにある
…あまり心配はかけたくない
そう考えながら、今日も家を出た
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今朝も変わらず人が多い校門
住宅街より少々小高い丘の上にある為
近所迷惑にはならないものの
鬱陶しいと感じる人からしたら
ストレスになりかねない
明日からは早めに学校へ行こうと心に決める
まだ目当ての人が来ていないにも関わらず
黄色い声を出す人混みを抜け
教室へと直行すれば誰も居ない
窓から丁度校門が見える
見下ろしていれば
丁度来たのか歓声が上がった
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斬(プロフ) - しおりんさん» 続編に行きますのでそこで書かせてもらいまっす! (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます!リクエスト…!大歓迎です!良いですね…書かせていただきます! (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - リクエストってOKですか???OKだったら泣いてるところを、見られた的なものを書いてほしいです。 (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - Twitter見たゼ!!!キラーン(*^-^) (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - アルバートさん» 誰かと一緒にドイツ……いいですねぇ…私もチャンピョン帰りの車で一瞬で読みましたよ!ほんと、もう、tn可愛かった! (2020年1月28日 6時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:斬 x他1人 | 作成日時:2019年10月15日 3時