玲王side 2 ページ20
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だから彼女が洗濯物を干し始めてからは自分から話すことなどできず、必死に連れて来た凪をチラチラ見つめて援護を期待したのだが………
「わぁ、凪くん髪の毛もふわふわだね!どんなシャンプー使ってるの?」
「え、っと……あー、〇〇っていうシャンプーなんだケド……」
何故か凪がAと話していた。
「(いや俺が行こうって言ったときは乗り気じゃなかったじゃん!??)」
若干口調を崩壊させつつ驚愕の目で2人を見つめていれば、なんとAは玲王と同じぐらい“不細工”な凪の顔面になんの反応すら示さず、にこにこ柔らかな笑みで髪の毛を褒めていた。
「………」
「凪くん?どうかした?」
というか、凪も何ちょっと頰染めて嬉しそうにしてるんだ!!
ポーッと惚けながらAを見つめていた凪に、不思議そうな顔をするA。
「凪くん、体調悪い?大丈夫?」
身長差からか、下から覗き込むように体を動かしたAの、後ろで緩く一つ括りにされた髪が一筋ふわりと落ちた。
ぱち、と目を見開いた凪が咄嗟にその髪に触れる。
「あ……っ、えっと、ごめん」
それを素早くAの耳元に掛けた凪が焦って手を離した。
Aが普通に接していたから忘れがちだが、“青の監獄”の外でやれば、悲鳴を上げられて逃げ出されるような行為だ。
白い頰を青ざめさせて謝罪する凪に、目の前に立つAはぽかんとして───
「……ふふっ、大丈夫だよ。ありがとう、凪くん」
その後、ふわりと花が咲くような可憐な微笑みを浮かべた。
羨ましいぃ……!!!玲王は内心ギリィとハンカチを噛み締めた。
しかし、
「(いやいや、俺は凪とは違う。あの2人がキャッキャしている間に洗濯物を干し終え、Aさんに(手作りの)お礼を貰ってやるからな……!)」
と、玲王が決意した数分後。
「ん、っ……と、届かない……」
「……貸して。俺が干すよ」
Aが背伸びをしても届かない位置にある物干し竿を見て、凪がさり気なく手助けしていた。
パッと凪の方を見たAは小さくありがとうと呟き、2人で顔を見合わせてくすくす笑う。
「(──いや、少女漫画かよ!!??!)」
どちらかと言えば自分の方が望んでいたはずのシチュエーションを先に制覇していく凪に、玲王は本気で血涙を流しかけた。
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まったり団子 - ウッウッ・・・最高だ・・・特に糸師兄弟が揃いも揃って盛大に勘違いしてるのが・・・これからも読ませてください!お願いします! (2月24日 20時) (レス) id: f793216af5 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 結葉さん» ありがとうございますーー!🥹これからも応援してくれたら嬉しいです (12月13日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - あいらさん» 返信遅れて申し訳ないです😭冴はもうすぐ出てきたますので、是非お待ち下さい! (12月13日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます”!!!!!!!! (10月12日 10時) (レス) @page31 id: 119a923417 (このIDを非表示/違反報告)
あいら - このお話が大好きです!早くカイザーやネス、冴に会ってメロメロにしてほしいです! (10月12日 5時) (レス) @page32 id: 2148135a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずき | 作成日時:2023年1月29日 21時