茨の姫（？）は眠らない

再開 ページ5

(マレウス様、体調を崩されたのかな？だったら枕元で看病させて頂きたいな。)


ボクがそんな事を考えながら辺りを見回していると、見知った顔を見つけた。

…けど、マレウス様じゃなくて。


(あの独特な髪型に髪色は…)


『リリア！リリアだよね！』


それにしてもこの前会った時から全く姿が変わってない。


「おお！お主は…」


「………」


「お主は…いや、しばし待たれよ。思い出せそうで思い出せんのじゃ。」


『えぇ〜それってつまりボクの事忘れちゃったってこと！？』


最後に会ったのは何年前だったかボクですら覚えてないもんねw

って言うかマレウス様の所属寮とかぜ〜んぶリリア情報なのに、教えてくれた本人が覚えてないなんて。


「もうワシも年かのぉ〜」


リリアはおどけて言うが、実際事実だと思う。

まあそんな事言ったらこの場が跡形もなく消し飛んじゃうから言わないけどね。

ボクだって命が惜しいもん。


『ボク、Aだよ、A。思い出した？ほら、絡繰の国の。』


「ああ、Aか。だが、ワシの記憶が正しければお主はおn」


『わ〜！！』


慌ててリリアの口を塞ぐ。

入学早々秘密がバレそうになったよ〜


『リリア、この事はどうか御内密に！！お願いです！』


「親…リリア様に何をしている！」

ん？誰？いきなり誰か会話に入り込んできた。

いや、デジャヴなんだけどこの状況。

『顔が良い。』


「は？」


いや、会話に割り込んできたこの先輩、とってつもなく顔が良いんです。


『銀髪も目の色も、とっても綺麗です！』


先輩は一瞬呆気にとられていたけど、赤髪先輩と違って律儀にありがとうと言ってくれた。

この先輩は、銀髪先輩に決定だな。

話していると、また誰か割り込んできた。

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