探偵達はカフェにいる【オリジナル】 (ページ26)

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集結！　friendship探偵団ページ26

　スカーレットさんは推理小説家であり大学生、おまけに探偵だ。てっきり一人で活動しているもんだと思っていたけれど、どうやら彼女は探偵団を結成しているらしい。名前は「friendship探偵団」と言うそうだ。友情第一の探偵団なのだろうか。探偵団のメンバーは一緒に住んでいる友人なのだそう。

「注文は何にしますか？」
「オレンジジュースをお願いします」

　今オレンジジュースを頼んだのがビオラ・マンジュリカさん。黒髪の前下がりボブで、紫色の瞳の流した目といった容姿。現役イラストレーターだ。今はオシャレな格好をしているけれど、家では年中ジャージなんだとか。

「私はレモンティー！」

　今レモンティーを頼んだのがフィレ・エテルノさん。ピンク色のお下げで、右の瞳が黄色で左の瞳が濃いピンク色の大きな目といった容姿。遊園地の優秀なスタッフであり、この中で唯一の運転免許持ち。ハンドルを握ると性格変わるって本当なんです？？

「私はホットミルクで」

　今ホットミルクを頼んだのがアニマ・フラックスさん。黒色の髪を赤いゴムで一本結びにしていて、赤色の瞳の少しつった目といった容姿。唯一の主婦であり、旦那さんは軍人さんなんだとか。あと幽霊が見えるって話、本当なんです？？

「俺はコーヒーお願いします」

　今コーヒーを頼んだのがシャガル・スカイさん。パステル・ブルーの少しボサボサとした髪に、黒色の瞳の丸っこい目といった容姿。彼も新聞記者で、リコリスさんと同じ会社で働いているそうだ。

「ブラックティーをください」

　今ブラックティーを頼んだのがロン・アグロスさん。シアン色の外に跳ねた髪。緋色の瞳の少しつった目といった容姿。資産家の坊ちゃんだそうだ。スカーレットさんとは赤ちゃん時代からの幼馴染で婚約者らしい。爆弾と結婚……いや、なんでも。

「賑やかですねスカーレットさん」
「楽しい奴らですよ。Aさんにどうしても紹介したくて連れてきたんです」

　ニカッと笑うスカーレットさんは心なしかいつもより楽しそうだった。こんなに良いお友達に恵まれて、しかも一緒に暮らしているなんて毎日楽しそうだ。そりゃ大変な事もあるだろうけれど、きっと上手くいっているのだろう。

　あ、あと君達に一つ言いたい事があるんだけれど。

「それで、スカーレットさんご注文は？」
「ミルクティーをお願いします！」

　バラバラに注文してんじゃないよ！！ここ私一人しかいないから大変なんだからね！？大人をいじめないで！！まあ……楽しそうだから良いけれどさ。はあ、私って本当にいい人。