秋11＃ 名前とチェス ページ13
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とはいえ鬼道も将棋や囲碁すら大体のルールを触っているくらいで、チェスの駒など持ったこともなかった。そんな鬼道に、Aは嫌な顔一つせずルールや幾つかの戦術を教えてくれた。
「百聞は一見にしかず、ともうします。一度やってみましょう」
「うん。えと……Aさん」
「A、でかまいません」
「分かった。じゃあA、別に俺には敬語はいらないよ」
そう言うと、Aは黙り込んでしまった。
もっと仲良くなりたくて自然と出た一言だったが、どうやら彼女を困らせてしまったようだ。
「……お気にさわりましたら、もうしわけございません。祖父に幼いころから教えこまれたので、くせのようなものなのです。鬼道さまと距離をおきたいわけでは……」
何か言おうと口を開く前に、Aは少し小さくなった声でそう答えた。
ふーん、そうだったんだ。深く勘繰るようなことはせず、鬼道は微笑む。
「ならせめて、俺のことは名前で呼んでよ。『鬼道様』だと、父さんか俺か分からないだろ？」
「……では、『ゆうと様』と」
「うん」
「……始めましょうか」
「うん。よろしくお願いします」
「こちらこそ」
……その手には些か大きく感じる駒を、動かして。
Aに聞いたルールを反芻させながら、一心不乱に戦術を組み立てる。
しかし、
「『チェックメイト』です」
「え！？」
さっきまで順調に見えたのに、いつの間にか詰められていた。
どうして？ 目を見開きながらキングの駒とAとを見比べていると、彼女の指が一つの駒を指す。
「ゆうと様。戦術を組むには、ご自分の陣だけでなく、あいての動きに着目しなくてはなりません。いっけんただ逃げているだけに見えたこちらの駒がきめてとなったこと、今ならおわかりですね」
「！ ほ、ほんとだ」
「もういちど、挑戦なさいますか？」
鬼道の黒いキングを摘み上げ、掲げてみせるA。
鬼道の答えは決まっていた。
「もちろん！」
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杳覇(プロフ) - に近い感じかな……？ 私の作品の中ではかなり短くまとまると思うんで、暇なときに覗いてくれると嬉しいです！ 更新がんばるね〜〜！！ (2021年10月8日 12時) (
レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう〜〜！！ バチくそに頭良い子なので私に書き切れるかどうかは賭けです🙂 選手に指示を出してゲームを組み立てていく司令塔よりはマネジメントに近い役割だけど、そういう認識でも大丈夫です！ フィールドメイキングするスタッフ (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - あっどちらかと言うと日常の練習での司令塔という感じっぽいね(↓設定までしか読んでなかった) (2021年10月8日 11時) (レス) @page6 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 遅れました！！わー作ってから一週間経ってるー(棒読み)頭良さげな子だね！(語彙力はテストで溶けました)選手じゃないっぽい？司令塔の補佐みたいな感じかな？楽しみにしてるね！頑張って！！ (2021年10月8日 11時) (レス) @page2 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白雪林檎さん» コメントありがとうございます✨ わ〜〜昔から読んで下さってるんですね！ めっちゃ嬉しいです…！！ ありがとうございます☺️💓 お褒めのお言葉も光栄です✨ 更新頑張ります！！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
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