世界を駆ける天空の巫女 ４

171話 焦り ページ38

「真ゴッドノウズ!!!!」

「ムゲン・ザ・ハンドG5!!!!」



競り勝ったのは勇気。

勇気も安心したようで、たった今止めたばかりのボールを見つめながら小さく息を吐く。





「少しは上達している様だね…そうでなくては……!!」



止められたというのに、アフロディは半ば嬉しそうに呟く。







上がってくる相手。

そして、それを追うのは修也。



「(この試合で、俺のやってきたサッカーを…俺の全てを出す!!そして必ず……みんなを世界へ!!)だあああ!!」

『!!』



修也がスライディングでボールを奪った。

しかし、あれは……





ﾋﾟﾋﾟｰ



その少々危険なプレーに、ファウルがかかる。

修也に気合いが入ってるのも分かるけど……



審判に一礼する修也に、鬼道が駆け寄る。



「焦るな豪炎寺！試合はまだ始まったばかりだ」

「…ああ……」



片手を上げて元の位置に戻って行く鬼道を見つめながら、修也は悲しそうに俯いた。







相手からのフリーキック。


パスを受け取ろうとした相手と、阻止しようとした土方で接触。




そのこぼれ球は、



「貰ったぜ!!」



飛鷹が取った。


そして、そのまま攻め上がる。





『飛鷹!!あまりボールを持ち過ぎるな!!リュウジとヒロトがノーマークだ!!』

「……(見てろよ鈴目…俺の走りを…!!)」

『！』



飛鷹が…僕の指示を無視した？


いつも以上のスピードで、上がって行く飛鷹。

しかし、背後から晴矢と風介が近づいて来ている。



「何だこいつ…隙だらけじゃねえか!!」

「ﾌﾝｯ、所詮その程度のスピードでは…!!」

『ｯ！』



二つの光が交差する。



「！し、しまった…!!」

「私達を突破する事など出来ない!!」



ボールを奪われた飛鷹。

すぐにファイアードラゴンの攻撃へと変わってしまう。

172話 雷獣→←祝！170話 円堂のいない試合

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