・ ページ39
.
Side of Ryuto
駆け込みダッシュ。
ほんと、部活延長だと下校時間が遅くて嫌になる。
最近、一緒に帰れてないなって思うと
なんだか少し寂しくなって
寝る前以外にも顔が見たくなって、
閉店ギリギリのプリン専門店にたどり着いた。
『ありがとうございます』
受け取るといつもご利用ありがとうございます、と
店員さんが声を掛けてくれた。
初めて見つけた放課後から、何かにつけて
ここのプリンを買って帰る。
Aが気に入ってたから。
急いで帰って、Aに食べようって言いたい。
買ってきてくれたの？って嬉しそうに目を輝かせて
じゃあいつもの紅茶だねって。
2人で選んだミモザの紅茶を取りに行く後ろ姿を
思い浮かべたら自然と歩く速度が上がった。
「だから違うんだってば…！(笑)」
家の近くの公園の前を通ろうとすると
Aの声が聞こえてきた。
友達と話してるのかな？って思って
一緒に帰ろうと声を掛けようと顔を覗かせると。
『え、…』
そこに居たのは、アイツで。
ベンチに座っている2人の距離は0cm。
肩がピッタリくっついてるその姿を見て
嫌な予感がした。
『……あの、さ』
「うん」
アイツがそう切り出せばAがアイツを見つめる。
やめて。見つめないで。
見たくないのに、足が動かない。
『その…え、えっと』
「もう、なに……」
『………っ、A』
「へ…っ」
『って…呼んでもいい、ですか』
ほら、俺って彼氏…になれたんだし。
そう付け足してアイツが照れくさそうに頷く。
頭を鈍器で殴られたような感覚に落ちた。
もう、Aは完全に俺のところには来てくれない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はび - いつもドキドキしながら読ませてもらってます！！(T ^ T)応援しています！頑張ってくださいっ ！！ (2018年6月22日 23時) (
レス) id: 1a6434a690 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - ドキドキしながら読んでます(；＿；)これからも応援してます！ (2018年6月18日 23時) (レス) id: e8d9010515 (このIDを非表示/違反報告)
moema(プロフ) - いつもキュンキュンしながら見てます！これからも頑張ってください！ (2018年5月6日 0時) (レス) id: 43f5e476de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むう
| 作成日時：2018年4月25日 22時
