▽※ ページ28
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私は、嫌でも察してしまった。
あの臭いと赤い液体の正体が。
想像をしたら、目眩がした
私はゆっくりと母の横を通り過ぎ、部屋の中に入った
キッチンの奥に誰か、いる
自分の心臓の音だけが耳に響く
暗闇に目が慣れてくると共にその�狠�か�瓩六僂鮓修靴�
「おと・・・さ、ん？」
久々に見た、父は
無惨にも腹部から血を流し、既に息をしていなかった
母「数日前にやったのよ
でも最近臭いが気になって仕方ないから片付けようと思って」
私の後ろから、震え声でそう言う母に思わず肩をあげて驚いてしまう
母はふふふと嬉しそうに笑っていた
「嫌・・・違う。こんなの・・・」
母「お父さんはねぇ、浮気してたの
地方のキャバ嬢と浮気してたのよ！
だから帰ってこなかったの！！！
家のお金が急に消えたのも、そのせい
お父さんが知らぬ間にリストラされてるから！！
うちの金を全部全部ぜーーーんぶ知らないキャバ嬢につぎ込んだから！」
母はシンクにあった血塗れの包丁を持ち直し、父の心臓目掛けて振り下ろした
『い、や・・・やめてお母さん』
母「何を思ったかこの男、数日前の夜中に私のアクセサリーを手にしてこの場を去ろうとしてたのよ
新しく買った綺麗な赤いネックレスよ・・・
それもあの女の金になるなんて許せないじゃない！？」
『新しい、ネックレス・・・？』
今お金をこの家に入れているのは、私だけ
つまり
『私のバイト代を、使ったの？』
母「ええ、悪い？知らない女に負けるのが嫌だったの」
背筋が凍った
気づけば私は走り出していた
母「ちょっと！！父親の処理くらい手伝いなさいよ！！
家族でしょう！！！お母さんを見捨てるの！？アンタがこんなに大きくなるまで育ててやったのに！血の繋がった家族を見捨てた事を悔やみなさい！！懺悔しなさい！！」
今思えば、母という名のこの女は狂っていた
私は女の言葉を無視して交番に走った
それから女は捕まり、私は祖父母がいるこの北海道に越してきた。
祖父母宅から1番近い高校に編入して、清川くんに出会って。
昔を忘れて必死に変わろうと努力した。
.
.
「それで今に至るの」
話終えると、既に学校に到着していた
キヨ「雪原、お前・・・」
「何、そんな震えた声して──」
清川くんは泣いてた
私よりも大粒の涙で
藤原くんは、私の手をきゅっと握ってくれた
校門の前に立つと同時にチャイムが聞こえる
「ほら、私はもう新しい生活を始めるんだから」
藤原くんに手を握られたまま校舎へと走る
清川くんは涙をゴシゴシと拭って私達の後を追うのだった
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さんご(プロフ) - すずなきさん» まず読んでいただきありがとうございます。妹さんのお名前にされてたんですね、、またいつでも読みに来てください (8月24日 19時) (
レス) id: b4a1483ffc (このIDを非表示/違反報告)
すずなき - 夢小説漁りに来ただけなのに最後で泣いてしまった....しかも、子供の名前、数年前になくなった妹の名前にしてたので、もうぼろぼろ泣いちゃって..今回は素敵な小説、ありがとうございました、また読ませて下さいね🤭 (5月23日 22時) (レス) @page50 id: 3087fe55b6 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - 雪音(ﾕﾈ)さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです😳💕この作品を見つけて、開いて読んでくださりありがとうございました！！ (2022年6月12日 13時) (レス) @page32 id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ﾕﾈ)(プロフ) - 占ツクでこんなに泣かされると思っておらず、自分でも驚いてます(笑)本当に素敵な作品です。ありがとうございます。 (2022年6月11日 13時) (レス) @page50 id: a8cb4580a1 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - トマトまとさん» めっちゃちゃんと読んでいただけて本当に嬉しいです〜(；_；)普段あまり書かないタイプの小説なのですが楽しんでいただけたのでしたら幸いです😌❤️御愛読ありがとうございました！！ (2022年4月30日 19時) (レス) id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
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