電伝虫少女の海賊生活

午前７時すぎ ページ24

檻の端の方で腰を下ろしつつ、壁に寄りかかり膝を抱えてうつらうつらしていると

「まじめに捕まれ！！」

––––ゴンッ！ガンッ！

「あんたは何寝てんの！！」

––––ゴン！！

暇過ぎてサンジさんのマネをして遊んでいたルフィさんとウソップさん、そしてずっと寝てたゾロさんがナミさんに殴られていた。

この深刻な状況を理解してるのかと
怒るナミさんの姿に、

「威勢の良いお嬢ちゃんだな…」

バナナワニを眺めていたクロコダイルが笑う。

が、逆にナミさんからすればその余裕ぶったクロコダイルの方が気に入らないらしくて

「今のうちに余裕かましてるといいわ…！！
こいつらが檻から出たらあんたなんか雲の上まで吹け飛ばされておしまいよ！！」

堂々とそう言い放つナミさんだが、
ウソップさんは後ろで頭抱えてるし、
ゾロさんはまた寝ちゃってるし……。

「そうでしょ！！ルフィ！！！」

「あたりまえだ！このォ！！！」

唯一ルフィさんだけが
この檻の中だとやる気満々らしい。

しかし、クロコダイルはそんなナミさんのルフィさんに対する信頼でさえ鼻で笑った。

「………信頼、クハハ。
この世で最も不要な物だ」

この人、絶対性格悪い人だ！

勿論、ダンスパウダーとか酷いことしてるから色々悪い人なのは分かってたけど、性格も最悪だ。

……今まであんまり人を嫌いと思ったりした事はなかったけど、この人嫌い！



バカにされたナミさんが怒りで拳を震わせていると、

「クロコダイル！！」

怒りと悲しみを混ぜた叫び声が、
広い空間に響き渡り空気を変えた。

「ビビさん！」

長い階段の上にある入り口の所にビビさんがいる。

良かった、無事だったんだ。
だけど、その後ろにいる
白いコートを着たて帽子を被った女の人は誰だろう。

私達の味方……じゃなさそう。

よく来たと笑うクロコダイルを
ビビさんはきつく睨みつけた。

「来るわよ…！どこまでだって……！！
あんたに死んでほしいから……！！Mr.0！！」

「死ぬのはこのくだらねェ王国さ……
ミス•ウェンズデー」

「お前さえこの国へ来なければ
アラバスタはずっと平和でいられたんだ！！」

そう叫んで、ビビさんは指に掛けた武器を回転させてクロコダイルに向かっていく。

しかし、ビビさんの攻撃を喰らったクロコダイルの身体は突然砂に変わり、まるで何事もなかったかのように身体が再生した。

「ビビさんっ！！」

そのままビビさんはあっさりと捕まってしまい、
椅子に座らされてしまった。

決意→←温かい

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