夢 ページ14
書類が山積みになった部屋。
……あれ、ここ、どこだっけ？
……でも、懐かしい気がする。
「〇〇さん！ちゃんと仕事して下さい」
……これは、私の声だ。
顔が白くぼやけてよく分からないけど
目の前の誰かを呆れた様に怒ってる。
「あらら、ナギちゃん。
まぁ良いじゃないの、偶にはのんびりしても」
「〇〇さんは毎日のんびりしてるじゃないですか！」
……そうだ、よくこうやって私ばっかり怒ってた。
名前の所だけが上手く聞き取れない。
名前の所だけ音が抜けている。
「ちゃんと仕事しないと○○○さんに言いますよ！」
「そこで〇〇〇さん出すの卑怯！
俺が一番頭上がらない人なんだけど！」
「知ってるから〇〇〇さんに言うんです」
そんな言い争いをしていると、
誰かが部屋に入ってくる。
相変わらず顔は見えないが、多分女の人だと思う。
「またナギちゃんを困らせているんですか！」
「あ！〇〇〇さん！」
……確か、私はこの人一番仲が良かった。
……なのに、顔も名前も覚えてない。
「そうだナギちゃん！
一緒にお茶でもしに行きませんか？」
「でも、まだ〇〇さんの書類が……」
「ナギちゃんは子供なのに頑張りすぎです！
折角〇〇〇さんにリュックも作ってもらいましたし、
偶には町の方に行きましょうよ」
私は行きたいと思いつつも、
仕事を終わらせなければという責任感で
なかなか返事ができずに迷っていると
「ま、偶には女の子同士遊んで来なさいな。
書類は俺が何とかするから」
さっきまでやる気なさげにしていた人が、
ペンを手に取り、椅子に座り直している。
「いや、元々その書類は〇〇さんのですよね！？」
「え〜〜、折角ちょっとカッコ良さげに言ったのに」
……皆んな優しい人だった。
……皆んな、皆んなが、思い出せない。
……顔も、名前も、思い出せない。
……思い出したいのに、思い出せない。
「ナギ、ナギ、起きて！」
ゆさゆさと肩を揺すぶられ、
まだだいぶ眠いけど頑張って瞼を押し上げると
目の前にはナミさんがいた。
「今からカトレアに向かうわよ」
カトレア……反乱軍がいる町の名前。
いつの間にか私はベッドに移動させられていたらしく、周囲ではまだ眠そうにあくびをするルフィさん達の姿がある。
そっか、ユバに着いて私はそのまま寝ちゃったんだ。
起き上がると、ポロリと目に溜まっていた涙が
重力に従って零れ落ちる。
「……何で私、泣いてるんだろう？」
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朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
