34話「俺らサンコイチ！」 ページ34
「まさか本当に来るとは思わなかった」
「来る来る、面倒回避するためなら」
「俺は結構、楽しみだったんだけど……」
可哀想なことに、金田一は国見に引っ張られてきたらしい。それでも国見についてくるあたり、保護者確定だ。
「イトコとは？ 電話した？」
「国見からの着信で閉幕しました」
「悪いことしたわー」
「お前、堀田にも音駒にも悪いと思ってないだろ……」
悪びれた様子のない国見に、金田一は呆れた顔をした。
まあそれはともかく、と少し気になったことについて話すことにした。
「なんかモンハン中毒の研磨がさ、面白そうなゲーム見つけたらしいんだよね」
「音駒のセッターか。あの人、モンハン中毒なのか……」
「面白そうなゲーム？ なに？」
「第六人格ってやつらしい。なんか、ハンター？ から、逃げるゲームなんだって」
「あー、なんか広告とかでよく出てくるやつ……」
やってみよかっかな、と独り言を漏らすと、それを拾った国見が「ここには幸い、Wi-Fiがある」と唐突に言い始めた。
「え、小型Wi-Fi？ 国見金持ち！」
「いや、コーチに借りた」
「何やってんだお前」
「まあそれはそうと。三人でやってみない、そのゲーム」
私と金田一は顔を見合わせたのち、「やる」と即答した。
︙
そろそろ就寝の時間だ、という頃になっても戻らない国見と金田一に、及川は彼らを呼びに行こうと重たい腰を上げる。
どこにいると思う、と問えば、岩泉が「堀田の部屋」と端的に答えた。
「じゃあちょっと行ってくるけど、お前らは布団敷いといてよね」
「おっすおっすー」
「及川いてらー」
花巻と松川のゆるいお見送りを背に、部屋を後にした。
それにしてもホントに仲良くなったもんだよなぁ、としみじみ思う。少し前まではマネージャーと選手の間に殆ど会話はなく(仕事に支障のない程度)、お互い線を引いていた感じは否めなかった。それがどうだろう、今彼らはサンコイチと言っても過言ではない仲の良さではなかろうか。及川は、随分と明るい笑顔を見せるようになったマネージャーに大変満足していた。
マネージャーの堀田が寝泊りする部屋にほど近い場所を歩いていると、大絶叫が廊下にこだました。
「助けて！！ ハンターシュンッてくる着物の人！！」
「おい！！ 金田一こっちくんな！！」
「エッなに！？ なんか怒ってるマークみたいなの出てくるんだけど！？」
驚く程騒がしいが、なんだか楽しそうな三人の様子に及川は微笑みを浮かべるのだった。
続く (更新停止中)
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志織(プロフ) - ヒトさん» ホリミヤいいですよね！ハイキューを全面に押し出しつつ、ホリミヤ成分もそこはかとなく入れ込みたいと思います（笑）コメントありがとうございました！ (2019年12月4日 21時) (
レス) id: de7effe731 (このIDを非表示/違反報告)
ヒト - ホリミヤネタ最高です。 (2019年12月2日 21時) (レス) id: 3761af80f9 (このIDを非表示/違反報告)
志織(プロフ) - 八重さん» コメントありがとうございます！ヒロインなら私も金田一かなと思いますが、国見は何となく自己主張強そうなのでああいう感じです（笑）私はギャグセンスがないのでは？と思っていたので、面白かったと言っていただけて何よりです！ (2019年8月7日 16時) (レス) id: f90efcc153 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - 面白すぎてずっと笑ってたら姉に(･∀･)<ｳﾙｾｪェェェエエって言われましたどうしてくれるんですか？(謎) (2019年7月27日 13時) (レス) id: 9f24637045 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - いやぁー私思うんすけど、やっぱりヒロインは国見じゃなくて金田一だと思うんですよぉー(笑) (2019年7月27日 13時) (レス) id: 9f24637045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志織
| 作成日時：2018年4月7日 10時
