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「消太」
Aが中二で俺は中三。雄英受験の前日に尋ねてきたAは、玄関の扉を開けると両手に何か大事そうにしっかり握りしめて立ってた
「頑張ってね」
「うん」
「これ、お守り。作ったの」
「…ありがと」
裁縫はたしか不得意だった筈。フェルトと手縫いの跡がある糸で作られたお守り。俺は笑ってAの頭を撫でた
髪が冷たくて、寒さのせいで頬が赤く染まっていた。マフラーが解けかけていたから巻き直すと、くすぐったそうに笑いを洩らした
俺が黙ってそれを見つめていると、緊張しているとでも思ったのかAは焦り気味に口を開く
「消太はね、強いから。優しいし、いいヒーローになるよ」
「…ん」
「雄英入るの大変だけど、消太は立派なヒーローになるのにね、ふさわしいと思うの。だから、頑張れ！」
「うん。ありがとな」
へへへ、とはにかんで、Aは俺を嬉しそうに見上げた。木枯らしが吹いて小さな体を震わせたから、中入るか、と尋ねる。いいの。そう言って、俺の左手を両手で握って頑張って、と微笑んだ
俺は笑って、黙って頷いた。小さい手はぬるくて、俺より緊張してるのか若干汗ばんでて、愛おしかった
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (
レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね！！好きです！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年5月23日 0時
