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「しょうちゃん」
Aが小三で俺は小四。きらきらした目でパタパタと駆け寄ってきた。校内で、上級生のクラスにはあまり行き来しない雰囲気なのに、あいつはよく俺の所に通い詰めてて最早名物だった
「私個性でたの！」
「…は？今更？」
「違うよー気づかなかったの！舐めるとね、治る個性！」
にこにこと笑って誇らしげに言い切る。俺は驚いて何も言えず、瞬きを繰り返すだけだ。何で、と問うと、Aは小さな口を開いてはきはきと話す
「唾つけときゃ治るっていうから、皆そうなのかと…」
「…まぁ、気づけて良かったな」
「うん！しょうちゃんの怪我も治してあげる〜」
「ありがと」
「いいよお。ヒーロー怪我多いもんね〜」
なんとなく、ヒーローになりたいって言ってた。はっきりとした目標もなく、ただ漠然と、なるんだろうなと。確実な理由とかは無かったけど
Aは嬉しそうに微笑んで、んー、と人差し指を唇に当てて考え出した。なんだ。尋ねると、らんらんと光る眼を俺に向ける
「じゃあー…しょうちゃんが王子様になるから、私は魔導士ね」
「…お姫様は誰がやるんだ」
「いらない〜」
「何のストーリーも始まらないぞ」
「じゃあ魔導士兼お姫様ならやってあげてもいいよ？」
「…」
あいつは守られるのが嫌いだった。弱くてどんくさいくせに、何をするにも一緒、自分もやる、やってみてダメだったら努力する。諦めの悪い、面倒なやつだった
今考えてみれば、隣に立ちたくて必死だったんだろうな。別に頑張んなくても俺は待ってやったのに
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (
レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね！！好きです！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：William | 作成日時：2020年5月23日 0時
