蒼炎の盾 ページ27
ギブスが集めてきた乗組員を含めエリザベスと私以外が縄で縛られ、身動きを取れないようにさせられている。
戦闘のあとと言うこともあってか、心臓が大きく音を立てる。海の上の残骸を見てられなくて思わず目を逸らした。
「！ウィル…！この海賊！！なんてことを！」
エリザベスはバルボッサに掴みかかったがバルボッサはいとも簡単にエリザベスを取り押さえるとこう言った。
「おかえりお嬢さん
バルボッサはこちらをチラッと見た。
「もてなしたって言うけどあなたは私を牢に入れたじゃない。」
「だがその分はお前のドレスにつけておいただろう。」
バルボッサはエリザベスに再び目を向けると彼女を海賊たちの方へ突き飛ばした。
「わびのしるしに、今度はお前らがもてなせ。」
バルボッサが一歩ずつ近づいてくる。
捕まれば今夜の食事は海賊たちと一緒だ。
「こ、来ないでよ！」
蒼炎を使おうにもうまく制御が効かず、バルボッサの足元にすこしばかりチラつく程にしか出ない。
「ヴィ、ヴィクトリア。無駄な抵抗はよせよ。…な？」
スパロウがぎこちない笑顔で言う。
「うわ、何だこりゃ。火が出てるぜ！？この船じゃなんでもアリかよ！」
私の指先から出る蒼炎を見た海賊たちが声をあげる中祈るような気持ちで腕に力を込めるが全く通用しない。
(お願い。点いて！)
必死で後ずさりし逃げ惑うがもう無理だ。
海賊たちにもみくちゃにされて悲鳴をあげるエリザベスが目にとまる。
「誰かを失うのはもうたくさんだわ。」
「言いたいのはそれだけか？」
「え？ちょっと待って。その手にあるものは何？」
「見ればわかるだろう。ピストルだ。」
2メートル程手前にいるバルボッサのピストルからカチッと小気味の良い音がして弾が回転しながら私の腕を目がけて迫ってきた。
「…っ！…はぁはぁはぁ」
一瞬何が起きたのか分からなかった。
ピストルで撃たれた痛みはない。
蒼炎が跳ね返した銃弾が船の上を転がる。
「今の見たか？」
「ああ、あの娘の眼一瞬蒼くなったよな？」
ギャラリー達のざわつきが最大を迎える中バルボッサはピストルを手近な樽の上に置いて言った。
「お前やはりあの伝説の娘だな？どうだ。俺の女になってこの船に残らないか？」
「…えっ！？」
「大人しくしていれば悪いようにはしない。」
バルボッサに腕を掴まれ抱き寄せられる。
「容赦はできんがな。」
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Caesar(プロフ) - ティコ。さん» 返信遅れて本当にすみません！！m(_ _)m面白いという御言葉すっごくありがたいです！！ありがとうございます！！！更新頑張りますね！ (2018年3月1日 19時) (
レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ティコ。(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！あと、1つ質問なのですが、名前は固定ですか？ (2018年2月28日 12時) (レス) id: e878cfb355 (このIDを非表示/違反報告)
ダージリン(プロフ) - むらなかさん» 追記:本当にありがとうございます！ (2017年8月7日 21時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
ダージリン(プロフ) - むらなかさん» あれ見たらファンになっちゃいますよね！その気持ち凄く共感できます！！ (2017年8月7日 19時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
むらなか(プロフ) - 私もパイレーツファンでいつも楽しく読ませていただいてます。更新楽しみにしてます！笑笑 (2017年8月7日 17時) (レス) id: ce8b8b5d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ダージリン x他1人 | 作成日時：2017年7月1日 15時
