地下牢の海賊 ページ12
明け方は、思った割に冷えた。
海軍の地下牢には昨日の海賊の襲撃のせいで人員を狩り出しているのか、見張りが少なかった為に案外簡単に入ることが出来た。
地下牢への階段を駆け下りるとすぐ突き当たりの牢屋に、この間の海賊…。キャプテン・ジャック・スパロウが寝そべっていた。
収容されている牢屋の中は藁が少し引いてあるだけの粗末なものだった。
「おい、スパロウ…！あんた、ブラックパール号を知ってるな？」
鍛冶屋がそう聞くとスパロウは気だるそうに答えた。
「なぜ俺に聞く？」
「海賊だからだ。」
「ご機嫌よう。キャプテン・ジャック・スパロウ。」
鍛冶屋の背後から私が姿を現すとスパロウは驚き、軽く目を見開いた。
「なんだ？その服装。」
「驚いた？目立たないように楽な感じにしたのよ。」
長袖のブラウスに丈の長いシンプルなロングスカート。
私はスカートのプリーツを手で広げたり、バレッタでハーフアップにして下ろした髪を手ですくって、自分の新しい服装が鍛冶屋とスパロウに見えるようにした。
「町娘風にしてみたの。どうかしら？」
「凄く…綺麗だよ。」
「ああ。似合ってる。でもあんたじゃ町娘には見えない。」
鍛冶屋が言うと、スパロウはすかさず付け足した。
「そ。」
私は少しむすっとしながらも、鍛冶屋に話を続けさせて、なんとかスパロウを説得した。
スパロウを牢から出すため、木の板に体重をかけていると、スパロウにこういわれた。
「そういえば総督と提督が血眼になってお前のこと探してたぞ。」
その一言でその場の空気は一瞬にして凍りついた。
私が昨日は鍛冶屋で一晩過ごしたからだ。
その事については、やましいことも悪気もなかった。
だが、海賊に連れ去られてない私がいないことはないはずだと、ポートロイヤル中を探し回っているに違いない。
「そう…。でも、いいの。私はエリザベスを救ける。絶対に。」
「ヴィクトリア、君は家にいた方が…」
「嫌！！…私はエリザベスを見つけるまでは、もう家に帰るつもりは無いから。」
二人は少しの間静まり返っていたが、やがて、私の決意に応えてくれるようにエリザベスの捜索に動き出した。
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Caesar(プロフ) - ティコ。さん» 返信遅れて本当にすみません！！m(_ _)m面白いという御言葉すっごくありがたいです！！ありがとうございます！！！更新頑張りますね！ (2018年3月1日 19時) (
レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ティコ。(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！あと、1つ質問なのですが、名前は固定ですか？ (2018年2月28日 12時) (レス) id: e878cfb355 (このIDを非表示/違反報告)
ダージリン(プロフ) - むらなかさん» 追記:本当にありがとうございます！ (2017年8月7日 21時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
ダージリン(プロフ) - むらなかさん» あれ見たらファンになっちゃいますよね！その気持ち凄く共感できます！！ (2017年8月7日 19時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
むらなか(プロフ) - 私もパイレーツファンでいつも楽しく読ませていただいてます。更新楽しみにしてます！笑笑 (2017年8月7日 17時) (レス) id: ce8b8b5d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ダージリン x他1人 | 作成日時：2017年7月1日 15時
