ほわいとらんぺいじ。

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北人 side









長谷川慎。



2つ下の後輩。





初めて会ったのは彼の入学式。



その頃の俺はまだ新学期が始まったばかりというのもありあまりクラスに馴染めていなくて、入学式が始まるまでの間1人で校舎を歩き回っていた。







「…あれ？どこいったんだろ」







あと少しで体育館に行かなきゃいけないのに、ポケットに入れていたはずの腕時計がなくなってしまった。



来た道を戻って探してみても見つからず。





腕時計だし、まぁなくなってもそこまで支障はないか…と諦めて体育館に行こうとしていた時。







？「あの、これ…」



「ぅわ…！びっくりした…」



？「すみません…！あの、これ…あなたのものですか？」



「え、俺のだ！良かったぁ……あ、拾ってくれてありがとうございます！」







第一印象は大人しめな子。



あと目の奥が何か綺麗。





そんな彼とはもうこれっきりだと思ってた。









？「っ、あの！」



「…えぇっと……あ、昨日の？」



？「そうですそうです！あ、俺長谷川慎って言います！慎でも何でも良いんで適当に呼んで下さい！」



「あ、うん…俺は吉野北人です、3年の」



慎「吉野、北人…」



「え？…俺の名前気に食わない？」



慎「いやっ！違います！先輩らしい名前だなって感動しただけなんで！」







次の日の朝、もう少しで学校に着くという所で彼が話しかけてきた。



昨日の印象とはまるで違っていて二重人格なのか？と疑ったりもしたけどどうやら違うらしい。





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