ほわいとらんぺいじ。

◇ ページ39

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樹 side









北「樹？何頼む？」



「へ、あ……これで」



北「…何かあった？」



「え？」



北「今日のリハずーっとソワソワしてたし…今も何かぼーっとしてるし」



「…別に何もないっす、北人さんは？何頼むの？」



北「んー？…じゃあこれ」







危ない危ない、バレる所だった。



…いやこの人鈍感だからバレないか。





今日のリハずっとソワソワしてたって…恥ずかし。



え？…いや待てよ、ずっとソワソワしてたって、北人さん俺のことずっと見てたってこと？





は？何で？







北「おーい、樹？」



「え、…何すか」



北「ほんとに今日どーしたの？大丈夫？」



「大丈夫っすよ」



北「ほんとに？…お酒も頼まなかったし、体調悪いの？」



「悪くないです…あ、北人さんお酒頼みました？」



北「…頼んでない、樹が飲まないなら俺も飲まない」







何それ可愛すぎんだろ…



ほんとこの人無意識でこんなこと言うから参る…







「……飯だけ食って帰りましょ」



北「分かった、今日は早めに帰ってゆっく、」



「俺ん家に」



北「え？」



「俺ん家来て？…あ、これ命令なんで勝手に帰ろうとしないで下さいね」



北「は？いや、命令って…何言ってんの？」



「とにかく！俺のこと心配してんなら飯食って家来いってことです」



北「全然とにかくじゃねぇよ…」







ぶつぶつ文句言ってる北人さん。



何言われたっていいし。





…よくよく考えるとこれが最後のサシかもしれないんだよな。



告白し(され)て振られた(った)ら多分気まずくなるから、互いに話さなくなるだろうし。





今はこの時間を楽しむ(？)しかない。





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