◎喧嘩 ページ14
北人「ねえ、なにこれ」
『へっ?』
北人「これだってば!」
北人さんが少しむっとした表情で、指さすのは私の首元。
自分じゃわからなかったから鏡で見ると、少し赤くなっている。
あー、撮影の時に、少し大人な雰囲気作るからってメイクさんがそれっぽく作ってくれたやつだ。
『あは、これきす、』
北人「やっぱり。ほんと無理。」
『へ?北人さん?』
北人「そんなの聞きたくないし、仕事場につけてくるとかどうなの?意識足りないんじゃない」
『っ、そんな言い方しなくてもいいじゃないですか、今日は朝から撮影だったんです。消すの忘れても仕方ないじゃないですか』
北人「それが意識低いって言ってんの!」
なんでっ、なんでそんな言い方するのっ、、。
北人さんがこんな声を荒らげるの初めて聞いた、、。
泣いちゃダメだってわかってるのに、
大好きなメンバーにこんな風に言わせてしまったことが悔しくて溢れてくる。
北人「ほら、そうやって泣いて、、」
『っ、もういいです。』
声を荒らげる北人さんに楽屋にいたメンバーは異変には気づいてる。
きっと今頃北人さんに何があったのってみんな寄ってたかってるんだ。
勢いよく楽屋を出てきてしまった私はもう戻れない。
『っ、なんでっ、、』
悔しい、確かに意識低かったのかもしれない。
でも、もっと優しく言ってくれてもよかったじゃん、、。
忙しいなんて簡単に口にしたくないけど、私だってお仕事頑張ってるんだよ、、。
北人さんなら、ううん、ランペイジのメンバーならみんな分かってくれると思ってた。
『つらいっ、よぉ、、、』
涙が止まらなくて、座り込んだら手首をパッと握られて、空き会議室に連れ込まれる。
「なにがあった」
『やま、しょさん、、』
山彰「あー!!もう!」
ぶっきらぼうに抱きしめてくれる山彰さんの優しさにまた涙が落ちた。
候補生に決まった時、自分の弱さでは泣かないと決めた。
だけど、また、泣いてしまった。
山彰「泣いてええから、何があった?」
『ふぅ、、、あのっ、』
嗚咽で苦しくて、話が進まなくても、山彰さんはずっと背中をさすってくれていた。
ゆっくりでええからって。
方言混じりのこの声に何度助けられたんだろう。
『今日っ、朝撮影で、、、ちょっと大人な雑誌ので、、』
山彰「うん」
『メイクでキスマーク作ってもらって、消すの忘れて楽屋入りしちゃってっ、、』
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みー(プロフ) - 蒼 空さん» 後ETERNAL2の話も出来たらお願い致します! (2022年9月21日 9時) (レス) id: c10cfb91cb (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 蒼 空さん» 慎とイチャイチャ話をお願い致します! (2022年9月21日 9時) (レス) id: c10cfb91cb (このIDを非表示/違反報告)
蒼 空(プロフ) - みーさん» お待たせ致しました!お伺い致します。 (2022年9月21日 8時) (レス) id: ba9b0ca88f (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - リクエストお願いしたいです! (2022年8月20日 16時) (レス) @page44 id: c10cfb91cb (このIDを非表示/違反報告)
蒼 空(プロフ) - みーさん» 大変遅くなり申し訳ありませんでした(T^T)またのリクエストお待ちしております! (2022年2月28日 15時) (レス) id: ba9b0ca88f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 空 | 作成日時:2021年8月29日 2時