04.無理やりな方法でごめんね ページ9
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伊野尾「伊野尾慧、教育学部3年、6月22日生まれのかに座です」
A「白石Aです、教育学部2年です」
伊野尾「ふは、さすがに誕生日は教えてくんねーか」
すっと解かれた手はまだ熱を帯びている。
伊野尾さんは本を鞄にしまった。
A「ていうか、話って何ですか」
伊野尾「え？いきなりだね、」
A「だって私、本読みにきたんですもん」
伊野尾「図書館だもんね」
彼はそう口にすると、さっき本をしまった鞄の中を漁りはじめた。
伊野尾「あ、あったぁ」
A「...なんですかこれ、バーベキューチケット？」
伊野尾「そう！ これあげる」
A「なんで私に...」
伊野尾「なんとなく、あ、裏面にいろいろ詳しいこと書いてるからさ、ちゃんときてよ〜？」
わけもわからないまま、突然渡されたチケット。
それは完璧、手書きで作られたもので。
怪しむような目でそれを見れば、伊野尾さんは笑った。
伊野尾「だいじょーぶ。このバーベキュー俺とAちゃん合わせて5人しかいないから」
A「意味がわかりません」
伊野尾「へへ、そりゃそうだ。 でもね、絶対楽しいからきてね、約束」
A「約束って...」
伊野尾「もしこなかったらちくっちゃうからね」
A「誰にですか、」
伊野尾「誰にって...」
一人で勝手に話を進める彼は、とぼけたような顔をした後、ぐっと私に顔を近づける。
それに不意にもドキっとした私に、彼はささやくように耳打ちをした。
伊野尾「おたくのAちゃん、俺との約束さぼっちゃったけどいいんですかーって...」
A「...」
伊野尾「白石社長に言っちゃうよ？」
A「なんでそれ、しって...」
伊野尾「へへ、まあとりあえずきてよ、待ってるからね？」
A「...」
突然現れて、チケットを渡されて、知らないはずのことを言われて。
ドキドキしてるのは彼に対してじゃなかったんだ。
ドキドキしてたのは、彼の企んでること だったんだ。
ぎゅっと私に握られたチケットは、手作り感溢れるもの。
でもそれは、私の知られて欲しくないことを、握られたくない弱みを含んでいるようで
少し怖かった。
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☆とも☆(プロフ) - 初めまして、こんばんは。読むたびにきゅんきゅんしちゃってもうたまんないです(*´Д｀*)大好きなメンツが揃ったお話なので更新が楽しみです(^^)題名も過去形なのがどういう意味なのか、それも楽しみです(*^^*)次回更新も楽しみにしてます(*≧∀≦*) (2018年4月8日 23時) (
レス) id: 0a1f63184e (このIDを非表示/違反報告)
美香 - 初めまして！続き頑張って下さい！伊野尾ちゃんと光気になるー (2018年3月23日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
真美 - 最高に面白いです!!!ズッコケ3人組が出てくるところもいいですね(笑)これからも頑張ってください!更新めっちゃ楽しみに待ってます! (2018年2月26日 18時) (レス) id: 7d06f3cc7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も も ◎ | 作成日時：2018年2月25日 20時
