Prologue ページ1
ニューヨーク。
町のネオンからはかけ離れた路地裏にある薄汚いビルの二階のバルコニーで男は任務を終え煙草を吸っていた。
その任務の内容というのが、部下が取引を失敗して逃がしてしまった取引相手の始末。
簡単にいうと尻拭いであり、男はいささか機嫌が悪かった。
無論、彼の後ろの部屋には先ほど彼が始末した人間だったものがあるわけだが…
そんなことは気にしないとでも言いたげに男は煙草をふかす。
そこに聞こえてきたのは男の怒声、何事かと下を見れば、10歳ほどの少女がナイフを持った男に追いかけられていた。
つまらない任務の代わりに面白い物が観られるかもしれないと思い、男は見物しようと少しばかり柵から身を乗り出す。
あっという間に壁際に追い詰められた少女は瞳に絶望の色を浮かべ、呆然と立ち尽くしている。
そこで男はなぜこの少女は追いかけられているのだろうかと思い少女を遠巻きに観察する。
少女は肩までほどある銀髪で身につけている服はなんともみすぼらしいもので、貧相な家の生まれなのかと推察する。
しかし、その答えは意外な形で帰ってきた。
少女を追い詰めていた男が勝手にベラベラと喋り始めたのである。
「おい餓鬼、今更になって逃げ出すとはいい度胸してるじゃねぇか。
けどなぁ、お前さんは売られたんだぜ？
お前さんの両親にはそれなりの金を支払ったんだ。
きちんとお役目を果たしてもらわねぇと困るんだよ」
なるほどそういうことか、さしずめ追いかけてきた男は人身売買の役人、逃げている少女は金目当ての親に売られた可哀想な子供ってとこだろう。
それなら男が闇雲にナイフを振り回そうとしないのも理解できる。
あの男にとっては少女は立派な商品なのだから。
着ているものこそ汚いが、あの少女は頭のイカれた男共にウケがいい容姿をしている。
普段ならそんな奴らのことなど気にも留めないはずだが、その時ばかりは妙に気になって男は二人の様子を見続けていた。
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あいか(プロフ) - はじめまして、あいかともうします！この小説の続きが気になるので早めの更新頑張ってください！！ (2017年7月30日 16時) (
レス) id: 70607cf5f4 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます！頑張って更新します！ (2017年6月8日 19時) (レス) id: 8bc9afdc49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - すごく面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2017年6月8日 12時) (レス) id: 536a82edec (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます！コメントいただけるだけで執筆に俄然やる気が出ます！！頑張ります！！ (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf32376341 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - 続き楽しみに待ってますm(。≧Д≦。)m (2017年3月7日 0時) (レス) id: 219aa5a094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんたん | 作者ホームページ：
作成日時：2017年2月19日 11時
