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case.5 ページ6

応接室は、荒れていた。


「だーかーら!いらねーつってんだろ!特別指導役なんて!」

松田くんがそう怒鳴る。

他の4人も、怪訝そうな顔で立ちつくしていた。


「鬼塚教官、この人は一体…?」

金髪の男の子がそう言って鬼塚教官に目を向けると、鬼塚教官はニヤリと笑って話し始める。


「柳は、2年前ここを卒業したお前らの先輩だ。降谷と同じく、全科目オールA、成績トップを入校から卒業まで維持し続けた警察学校の歴史に残る人材でもある。」


5人は、驚いた顔でこちらを見た。

何だか照れくさくて、人差し指で頬をかく。


「それだけじゃないぞ?卒業後は数々の所属を転々として様々な事件を解決している、優秀な刑事だ。経験と知識も豊富だから、もしかしたら、ここの教官が教えないようなことも教えてくれるかもしれんなぁ」


ぴくりと、金髪くんと猫目の彼が反応した。

きっと鬼塚教官は、今、言葉巧みにこの5人を誘導しているに違いない。

私は苦笑いするしかなかった。


「成績だけではなく、体術も優れている。警察学校当時は男子も女子も、柳に勝てる者はいなかった。今の学生でも、勝てる者はおらんだろうなぁ」


ぴくりと、今度は全員が反応する。

負けず嫌いなのはいい事だけど、矛先を私に向けないでほしいなぁ、教官〜…


「だ、だからって特別指導役なんて、俺らにはいら…」

「あぁ、そういえば柳は少しの間機動隊に所属していた時期もあったよな?確か、爆発物処理班だったか?」


ぴくりと、松田くんが反応した。

それを合図に、全員が声を揃えて言ったのだ。



「「「「「よろしくお願いしまーす!!」」」」」





「扱いやすくて助かるだろう?」

『はは…』

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ゆう(プロフ) - 警察学校組かっこよくて主人公ちゃんも素敵でキュンキュンしました。更新楽しみにしてます! (2022年10月10日 9時) (レス) @page15 id: d56bd6cb16 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - 主人公こんな感じでは無いでしょうか?書いて見ました。 (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - https://picrew.me/shareImg/org/202210/1649970_h8CiFBOK.png (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラピスラズリ | 作成日時:2022年9月24日 23時

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