case.11 ページ12
それから何日か経ったある日のこと。
私は、鬼塚教官に呼び出されていた。
「…言いたいことは分かるな、柳」
『はい、もう何と言ったらいいのか…』
名の通りというべきか、鬼の形相の鬼塚教官。
こんなことになったのは、そう、例の問題児たちの件だ。
話によると、あの体術訓練の日の夜、コンビニへ買い物に出ていた伊達くんと降谷くんが強盗事件に鉢合わし拘束され、
偶然外に出ていた3人がそれに気づき、他の学生たちを集めてその強盗グループを捕まえた、という…
いや、どうしてそうなるの。
強盗事件に鉢合わせる確率ってどのくらい?
しかもその時偶然、他の3人も外に出てるって…
いやいや、そんな確率云々の話じゃなくて!
「柳もこれで分かっただろう、アイツらはこういうことを何度も繰り返している相当な問題児だ」
『お、仰る通りで…』
何で警察学校時代ですら怒られなかった私が、他人の事で怒られてんのかな?
流石の私も少しはそんなことを考えたけど、あの子たちの特別指導役は私だ。
こういうことがもう起こらないように私が彼らについてる訳だし、こうなったのは私の監督不足ということになる。
『すみません、私の監督責任です。
以後このようなことがないよう、しっかりと指導に務めさせていただきます。』
「柳ならやってくれると、俺は信じるぞ」
『…失礼します』
バタン、と部屋を出る音が廊下に響いた。
すみません、鬼塚教官。
私も、手に負えないかも知れません…
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ゆう(プロフ) - 警察学校組かっこよくて主人公ちゃんも素敵でキュンキュンしました。更新楽しみにしてます! (2022年10月10日 9時) (レス) @page15 id: d56bd6cb16 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - 主人公こんな感じでは無いでしょうか?書いて見ました。 (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)
ハキ - https://picrew.me/shareImg/org/202210/1649970_h8CiFBOK.png (2022年10月5日 19時) (レス) id: e7766cc2a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラピスラズリ | 作成日時:2022年9月24日 23時