第３３話 来訪者 ページ34
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ピタリと話が止み、皆一様に顔を見合わせる。両親も息子も不在の工藤邸に、訪問者など本来は来るはずがないのだ。
「誰だろ…」と呟いた私に、園子が背を軽く押してきた。
「バカねー新一君に決まってるでしょ？」
そこに「でも、自分の家に入るのにベルなんか鳴らす？」と蘭が鋭い指摘を返す。それはそうだと私が頷くと、園子は「きっと博士に私達のこと聞いて驚かす気よ！」と言ってのけた。
けれど新一から近々帰ってくるなど連絡を受けてはいないし、それに、新一が近辺にいるとはあまり思えず、私は微妙な反応をした。
しかし園子は私の背を押し蘭の腕を引き、玄関に向かわせようとしてくる。
「早く出迎えてあげなよ！ 旦那でしょ？」
「そんなんじゃないって」
「いってるでしょ」と言いながら扉を開ける。確かに開ける一瞬期待をしなかったわけでもない。しかし、扉の先にいたのは見知らぬ女性だった。
相手も当然私達が出るとは思っていなかったようで、少し驚いているように見えた。
「あら……工藤君のお友達？」
「はい、ええと…」
どちら様かと私が尋ねようとしたところを、園子が前に出て、「もしかして麻美さんじゃありませんか？」と質問をした。
どうやら知り合いだったらしく、その人は「ええ…そうだけど…」と社交的な笑みを浮かべた。
「園子、この方は…？」
「何いってんのよ！ 私らが帝丹中学一年の時の生徒会長…」
「内田麻美先輩よ！」と園子が声高らかに紹介をしてくれる。麻美先輩と呼ばれるその人は、にこやかに微笑んで、園子に続いて自己紹介をしてくれるのだった。
麻美先輩は来客だというのに図書室を清掃していることを知ると、掃除を手伝うと申し出てくれた。
先程からずっと気になっているらしく、園子が「それより先輩！」と声をかけた
「新一君に用って？」
「大学の推理研究会の仲間がね、今度の週末別荘を借りて、私の誕生日を祝ってくれるっていうんだけど……」
そこに新一を招待したかったのだと、麻美先輩は言った。新一が名探偵だからかと思いきや、どうやら麻美先輩は中学ではサッカー部のマネージャーだったそうで、新一は、サッカー部の後輩でもあるのだという。
「ずいぶん前に手紙出したんだけど…彼、家を空ける前に何もいってなかった？」
蘭や園子、そして私の顔を確認する先輩に「特には…」と答えて、私は二人と顔を見合わせた。どうやらコナン君も言伝は貰っていないようだった。
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FenGkaz710(プロフ) - 2章楽しみ (2020年6月16日 19時) (
レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎたのでシリーズ化していると思いました……。面白過ぎます！！！更新応援しています！！！シリーズ化大希望です！！！！！ (2019年12月6日 3時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 首を縦に触るのではなく、『振る』ではないですか？ (2019年9月8日 11時) (レス) id: acbd1e9f39 (このIDを非表示/違反報告)
? ????? ?(プロフ) - 第1章おつかれさまでした！すごくすごく続き楽しみにしてるので更新早くして欲しいです(>_<) がんばってください！！♪ (2019年8月9日 1時) (レス) id: e7d5c65650 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにー(プロフ) - 茅架さん» 作者様本人ではなくすいません。その文書は合っていますよ！"違わず"というのは"たがわず"と読み、間違わずと言う意味です。 (2019年8月1日 1時) (レス) id: 2d86003c92 (このIDを非表示/違反報告)
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