. ページ33
MG「A泣くな〜、俺も絶対に大丈夫だって思うよ」
何故だかミンギュまでが泣きそうな顔をして、駆け寄って頭を撫でてくれる。
EW「ジェヒョンに言えないことがあるのが、悪いことだと思わないで。大切で、相手のことを思うからこそ戸惑うんだよ。Aはジェヒョンのこと、本当に大好きなんだね」
ウヌも加わってよしよしと慰めてくれて、大のおとながこんな風にあやされるのはちょっと恥ずかしいけど、その優しさに感動して胸が押し潰されそうになった。
EW「それにさ、今回みたいに勇気が出なくて困った時は、俺らを頼ればいいんだよ」
MG「そうだよ！ここにいる俺達は、みんなAの味方なんだから」
わははは、と豪快に笑い飛ばしてくれる3人は、本当に心強くて。なのにミンギュは、急に申し訳なさそうに眉を下げて私に謝る。
MG「今まで、ずっと申し訳ないと思ってたよ。Aだって俺達の友達なのに、いつも隠すような扱いをしてた。仕方ないけど、悔しかったし、情けなかった」
今度はミンギュが、その大きな図体に似合わない子犬のような顔を悲しそうに歪めるので、そっと肩を抱いてやる。
彼がそう感じていることには、私も気付いていた。
ミンギュが発案の会は、私が来やすいようにいつも宅飲み指定だったり。
何より、今回事務所の許可が降りた瞬間、私と買い物に行きたいと物凄く嬉しそうに電話をしてきてくれて。
『そんな、謝らないでよ。むしろ今までずっと、隠してでも私を仲間に入れてくれてたこと、感謝してるのに』
それでも、周囲に認められるということは、私達の心境にとって実は物凄く大きな意味を持っているようで。
EW「別に、周りに見せるかどうかで俺達の関係が変わったりするわけではないけどさ。でもやっぱり、こうやって堂々と会えるようになって良かった。これからはAが困った時、遠慮なく呼び出して良いんだからね？」
JK「うん。そして俺達が困った時も、お前を遠慮なく呼び出すよ」
『はは、何それ、友達みたい』
MG「友達だろ〜！」
EW「A、俺達は皆、お前を愛してる。大事な友達だよ」
『ひゃあ…… ウヌカッコいい……』
JK「お前は本当に……」
MG「夫がいるのに……」
『夫は夫、チャウヌはチャウヌですよ』
EW「おお、ふたりとも、嫉妬は醜いよ？」
なんでもないことで笑って、くだらない冗談とともに夜は更けて。
何よりも嬉しいのは、皆の困った時に、堂々と味方をしてあげられることだと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆ(プロフ) - 塩水さん» コメントありがとうございます！熱心に読んで頂いているのが伝わってきて、私の方が素晴らしい読者さまに届いて嬉しく思います。これからもご期待に応えられるよう頑張って更新するので、引き続きご愛読頂けると嬉しいです！ (2021年3月5日 17時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - お話を読み返すほど作品に対する熱情が伝わってきて、こんな素晴らしい作者さんが書く、素晴らしい作品に出会えてよかった、と思いました。初めてのコメントで拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただけると幸いです!長文失礼致しました! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - こんばんは。いつも紅一点シリーズ楽しませて頂いております!その場や人の細やかな心情を表現する文章は勿論、紅一点という題材を元にK-POP界の様々な問題を取り上げてストーリーに練りこんだこの作品が大好きです! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - ゆゆさん» 禁句は笑いました（笑）これからもこのお話の中のジェヒョン達がどのように幸せを掴んでいくのか見守らせてください(^^)応援しています！！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: 600e5004d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - なおてぃんさん» 温かいコメントありがとうございます。さらに好きになっただなんて、一番の褒め言葉です……！正直私もジェってこんなに優しくない気もしますが(禁句)笑、このお話の中では彼女に出会って過ごす日々が彼をこうしたのだと思います。これからも応援よろしくお願いします！ (2021年2月22日 13時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆゆ
| 作成日時：2020年12月30日 1時
