特級呪術師とシャボンディ諸島 (ページ20)

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さんびゃくじゅうきゅう。ページ20

”はっちん”はケイミーさんが働いているたこ焼き屋の店主で世界一おいしいたこ焼きを作るとか。
それにつられてもとから行く気でいてくれていたルフィもやる気ＭＡＸになってくれた。

「場所分かる？」
「44番GRは諸島の最も東に位置する島だからよ。ちょうどここからシャボンディ諸島へ行くライン上にあるようだな」
「なら諸島に着く5ｋｍ手前って事だね。西へ進もう。」

急いで行こう、とケイミーさんが海へ向けて声をかけた。
それに反応したように…というか、反応して魚達が海面から顔を出した。この数だと……真下に群れで泳いででもいたのかな？そこまで分かるものなのか…？まァいいや。

「……トビウオ達が恐いから近くまでなら先導してあげてもいいって！」
「すごーい！魚と話せるなんて！！人魚ってそんな事ができるのね…でも海の中の魚にどうやって付いてくの？」
「先に言っとくが、この辺りにゃ”人攫い”って裏稼業の集団が何十チームも存在する！！『シャボンディ諸島』という場所で人間の売買が盛んに行われてるからだ」
「…………」
「で、その中でも……『人魚』は特にいい値で取り引きされる。」
「アレ？まだバトンタッチしてない……」

さっきのクソ・クズ・ザコのなんたら一味はケイミーさんが人魚だからつきまとってんだろうね。
今回そのたこ焼き屋の主人が捕まったのは、海獣に食べられてたのを攫われたと勘違いして一味のところへ乗り込んでいったからだと考えられる、とヒトデが言った。

「……タコだのハチだの聞くと…おれはあのアホな魚人の顔が浮かぶ…………」
「…もし本人なら助けやしねェ……。まァそんなわけねェが」

ところがどっこいそんなわけがあるんだなァ。
ハチってどこで出てくるんだっけとココヤシ村で考えてた記憶がある。シャボンディだったか。まあ細かい事だからとてもどうでもいい方の部類にはなるが。

「いつもならハチの圧勝で片がつく所だがよ……噂の『トビウオライダーズ』が絡んで来るとは」
「何だそれは」
「どうせクソ野郎だろうよ。そりより…戦闘態勢とっといた方がいいかもよ、何か来てる」
「やべェ、ユキヤがキレてるぞ…距離を取れ」
「あ？」
「何でも無いデス」
「何か来てんのか」
「さっきそう言った」

まだまだ遠いけど。…………噂のクソ猿ライダーズってやつかね？空飛んでるけど。空飛んでるのに見聞色で見る限り反応は魚なんですけど。魚が空を飛ぶってか？グランドラインの不思議ってすげェ。