幸せのかたち5

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ロケバスに揺られながら、山道を下って何分かたったころ









・・・・・・・・・やばっっ。









今までで一番の腹痛に襲われた。









重「………うっ、はぁっ、…。」









隣で寝ている神ちゃんを横目に、


起こさないようにじっと耐えることを試みるけど




腹を突き刺すような痛みに、思わず口から声が漏れてしまう。









重「………なっ、やばっ、痛すぎるっ、」






この車の振動も、直でおなかに衝撃を与えてくるから




どうしようもなく、前かがみになって、波が引くのを待つけど




お腹の痛みは消えるどころか、どんどん増していて。









重「………うぅ、はぁっ、はぁ、はぁ、いっ、だ、、」






意思と反して痛みを紛らわすように


声が出てしまうのを抑えられへんかった。









神「………しげ？しげ、」








我慢できずに漏らしてしまった俺の荒い息遣いに起こされたであろう、



神ちゃんがこっちへ移動してくる。









重「、あっ、神ちゃん、…ごめん。起こしてもうて。」







神「しげ、お腹、痛いん？」






重「いやっ、大丈夫。大丈夫やで、すぐ治る、と思う…」







神「………うそ、ついてる。」






重「………ついてない、で？大丈夫やから寝てていいから。」









神ちゃんだって辛いの苦手やのに、俺の分まで全部食べてくれた。




それだけでも迷惑かけてるのに、これ以上迷惑かけたない。









本当は今にでもトイレに行きたいくらい限界だけど、


早く帰らせてあげたくて。





疑う神ちゃんの目から逃げるように視線をそらした。

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