・ ページ12
・
重「ゎ、神ちゃんあかん日？」
「そやねん、だいぶ目眩が酷いらしいねん、」
淳「どーする？薬は飲ませたん？」
「いや、目開けられへんからさ、まだ。
でももう飲ませようか、
この子もずっとこんな感じやと嫌やろうし」
続々と楽屋入りするメンバーも彼のことはわかってるから、
1番にみんな確認しに来るんよ。
そんなみんなに目配せして
眠ってるもんちのとこへ歩を進める。
「もんちー、ちょっと起きれるか？」
「……っ、ぅ、っ、ぇ、っ、」
「ぉ、気持ち悪いなぁ、
大丈夫大丈夫、ちゃんと受け止めてるから。
無理に起こしてごめんな、」
目を開けるときは特に戻しやすいから
袋はしっかり俺が持ってて、口に当ててあげる
と同時に体を横にするから被害はないんやけど
本人的に気持ちが落ち込んでしまうねん。
「…ごめんなさいっ、吐いたっ、」
「んーん、ちゃぁんと袋に戻せたから大丈夫」
「……っ、ぅん、」
「まだグルグルしとる？吐きそう？」
「…してへんっ、起きれる、」
「よっし、抱っこしよか、」
嘔吐が落ち着いたのを確認したら体を起こすお手伝い
こんときは
手を引っ張ると頭が持ってかれて
目眩とか頭痛に繋がってしまうから
脇の下に手を入れて、体ごと持ち上げて。
「深呼吸な、ゆっくりやで。」
ふぅ、と深い深呼吸をすれば
ようやく落ち着いてきた。
「偉いなもんち。今日のお仕事頑張れそう？」
「、ふぅ、、うん、頑張る、だいじょぶ、
ありがと、あきと、」
「なんかあったらすぐメンバーの誰かの肩トントンって
してな？
みんな助けてくれるから」
少しだけ涙目の瞳でじっと見つめてくる
彼の頭を撫でれば、にこっと笑って
メイク行ってくるって立ち上がった。
「……ってことで、こんな感じやから、
みんなよろしく、」
崇「久々に大きな感じの来たやんな？
生やないからちょっとでもあかんと思ったら止めようか」
重「淳太隣やから神ちゃん合図してくるかもやから
そしたらすぐ言うて」
淳「そやね。気配っとくわ」
「頼んます、」
あの子がお仕事を続けられてるのは、
この暖かいメンバーたちのおかげやろうな、
いつの間にか机に置かれていた神ちゃん用のブランケットを見て、そんなことを思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1028人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きりまる | 作成日時：2022年8月31日 23時
